政府によりジョブ型雇用が推進されるようになり、転職も一般的になってきたのは、ここ10年くらいの話です。転職をしたいと思っても年齢によっては、転職は何歳まで可能なのか?と考えてしまう人もいるのではないでしょうか。
この記事では、何歳転職をしている人が現実的に存在するのかを見ることから始め、年代別に必要な転職手法について詳しく説明していきたいと思います。
転職は何歳まで可能なの?
結論から言うと転職は定年までの年齢であれば何歳でも転職可能です。労働力不足の日本においては圧倒的に労働力が足りませんし、シニア層に対してもこれまで培ってきたスキルを若手に引き継ぐことが求められます。
仕事が見つからないという人は、適切な転職方法を知ることが必要です。
年代に応じて求められていることを知り、適切な第三者転職支援機関を使えば現在のあなたにとって適切なポジションの紹介を受けることも可能です。
35歳転職限界説は本当なの?
かつては35歳転職限界説が謡われる時代もありましたが、昨今ではそんなことはありません。私自身、40を超えても数回転職していますし、ニーズさえあれば適材適所でいつになって転職できる可能性はあります。
現実に、こちらのグラフは厚生労働省による年齢別転職者率のグラフになります。こちらを見れば男女別に35歳~徐々に割合は低くなってはいますが、男女ともに一定数転職している人がいることが分かります。
また、40歳~54歳までは女性の転職率は8.5%前後で一定となっています。
年齢別転職者比率について
転職者の平均年齢グラフ
こちらは単純に業界問わず転職者の年代別割合を見たものです。2021年、2022年ともに、35歳以上割合が25%以上はいますので、全体の1/4以上が35歳以上を占めていることになります。
転職成功者の年代別割合(職種別)
こちらは、2021年の転職成功者を年代・業界別に見たグラフになります。多くの年代で35歳以上の転職者が20%以上いることが分かります。専門職においては、じつに38%以上もいます。これは、専門職種の転職がいかに何歳まで・・に関係なく転職できるかということを表しています。
男女別転職者平均年齢について
こちらは男女別に見た転職者の平均年齢となります。男性が32.5歳、女性が29.9歳という結果となっています。特に男性は転職の平均年齢が年々上がってきています。
年代別に転職する際に求められること
高齢化による労働力不足が深刻になってきている日本では、比較的何歳まででも転職できます。しかしながら、どの年代でどういったスキルが求められるかは変わってきますので予めポイントを押さえておくと面接の際の参考になるので抑えておきましょう。
20代
20代前半
まだ就業経験が浅い年代ではその人のポテンシャルが見られます。よって、採用面接ではこの会社で働きたいという熱意を見せる一方で、専門性がないため様々な仕事をやってみたいといった意欲を示すことも有効です。「一つのことを達成するまでやる人なのか?」「主体性がある人なのか?」「社会性や協調性はあるのか?」この辺は面接官から特に見られるポイントです。
20代後半
また、20代後半で見られることは専門性+主体性です。まだまだポテンシャルを見られる一方で、転職に主体性を見られる傾向なので、20代でどのような経験をしたくて転職したいのか。目指しているところとの一貫性がある人なのか。忍耐力はどうなのか。この辺が採用担当者の見極めるポイントになってきますのでキャリア全体として一貫性のあるストーリーが求められるでしょう。
また、このころからある程度の専門性をつけるように動いておけばさらにその専門性を軸にステップアップするという風に転職理由も考えることができるようになります。
30代
30代はこれまで培ってきた専門性が、他の企業に入社して即戦力として活躍することが求められます。また、中小企業では、ある程度のスキルやマネージスキルがあれば裁量権を持たされチームを引っ張っていくようなエネルギーが求められるでしょう。
40代以降
スキルの成熟度および一定の業界やビジネスに特化していること求められます。また、マネージ経験、人脈などもこの年代ならではのポイントです。さらには業界に特化した知識やスキルも問われるでしょう。これらの総合的なナレッジ共有だったり、下の世代を育成することが求められてきます。50代、60代でも様々な経験が下の世代にとっては貴重な経験となるケースもあります。
年齢に左右されないキャリアを構築する方法
まずは自分自身の資質や価値観を理解したうえで、「これだという専門性を確立する」ことです。専門性ができたら、その専門性を「業界」や「マネージスキルなどのソフトスキル」などで更に市場価値を上げることができます。一つの分野だけで突出することは困難ですが、複数個の掛け合わせでオンリーワンになることも可能です。オンリーワンになればその分野に関する発信をSNSなどで行い、その分野で個人ブランディングを行うこともできます。
また、戦略的にスキルを掛け合わせて武装していくには、何が市場で求められているのかを日ごろから転職エージェントのキャリアアドバイザーや転職サイトなどで情報収集をしておきましょう。チャンスは自分でつかむこともできますが、人が持ってきてくれることもあります。キャリアで高みを目指すには、日ごろから採用関係者との関係づくりもしておきましょう。
年齢に関係なく転職する方法
転職エージェント
転職エージェントは、年代性別関係なく転職をサポートしてくれるパートナーです。あなたを企業に推薦、面接の調整、内定次の条件交渉を行ってくれます。俗人的な面も大きいためあなたにあったコンサルタントを見つける必要があります。相性の良いコンサルタントとの出会いはあなたのキャリアを180度変えてくれるようなインパクトをもたらしてくれることもあります。
転職エージェントについての詳細はこちらもご参考ください
→【2023年版】 外資系転職エージェント・転職サイトおすすめ一覧(業界別)
スカウトサイト
ビズリーチなどのスカウトサイトでは、採用企業の人事や転職エージェントのヘッドハンターなどが多く登録しています。ここにあなたの職務経歴を載せて登録しておくと、採用条件にあった場合に声がかかります。一度の登録ですむので効率よく転職活動を進めることが可能です。あなたの経歴を象徴するようなキーワードや職歴、採用関係者が探すであろうキーワードや説明文を記入しておくと検索の際にヒットする確率が上がります。スカウトサイトを上手に使う方法についてはこちらもご参考ください
リファーラル
リファーラルは知り合いの紹介づてに転職する方法です。企業にとってはすでに働いている従業員の紹介で人を採用するので、ある一定の信頼がありかつ紹介料などの費用がかかりません。また、転職者側にとっても、知人が働いているため、一定の職場の情報が手に入ったうえで入社するのでどういった文化の企業かをある程度知ったうえで入社することができます。Win-winの手法で昨今ではリファーラル採用を強化する企業も増えています。同じ職種や、業界で働いている知り合いがいるのであれば話をしてみて損はないでしょう。
まとめ
転職は何歳までできるのか?年齢だけでなく、年代が上がれば上がるほど経験も増えてきます。何が求められているのかを考えその企業が求めている経験に特化してアピールしましょう。あれもできるこれもできるという経験は、採用側としては一体何の専門家なのか分からなくなります。しっかりと年齢を積み重ね培ってきた経験を伝えることが重要です。
また、年代によって採用要件として求められる能力や人物像も変わりますのでその点も認識しておきましょう。
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