外資系に転職を考えたら、転職エージェントのようなパートナーを見つけることが効率よく転職活動を進める秘訣です。しかしながら転職エージェントをおすすめる比較サイトの中には、日系の大手エージェントばかりをおすすめしているようなサイトもあります。
本当に外資系企業に行きたいのなら、外資系に特化した転職エージェントを使わない手はありません。外資系に特化した転職エージェントは外資系企業の求人を圧倒的に多く保有していますし、外資系企業とのリレーションもしっかり取れているので決定率も高いです。
また、外資系の採用プロセスは、日系企業とは異なる部分もあったり、ある程度形式が決まっていますので、そのプロセスをよく理解しアドバイスをくれるエージェントが良いでしょう。
この記事では外資系も日系もどちらも転職経験をしている筆者が(日経新聞インタビュー掲載実績あり)自身の転職経験と採用経験から、特におすすめのエージェントをご紹介します。
おすすめ 総合型外資系転職エージェント
1.JACリクルートメント
総合評価:★★★★★4.8
イギリスで日本人が創業した会社です。扱っている求人は外資系企業と日系グローバル企業に強くコンサルタントはきめ細かな対応が特徴。フットワーク軽く柔軟に対応してくれます。外資系企業への転職を考えたらまず一度登録してみるべき総合転職エージェントと言えます。
2.Robert Walters(ロバートウォルターズ)
総合評価:★★★★★4.6
コンサルタントはコミュニケーション能力の高い外国人が多く、採用企業に対しての提案力や推薦力が高い外資系転職エージェントです。グローバルの人材エージェントに贈られる「ベストリクルートメントオブザイヤー」を2年連続受賞。また、人気大手外資系企業案件に強みをもち、外資系の人材企業が対象となる「リクルートメントアワードオフザイヤー大手企業部門」も受賞しています。
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3.Michael Page(マイケルペイジ)
総合評価:★★★★☆4.4
イギリスでは老舗の大手転職エージェント。その信頼も厚く日本でも外資系企業から厚い信頼を誇るため非公開で求人を依頼されることが多く独占案件も多い。転職希望者には丁寧な面接対策が実施され、決定率も非常に高い外資系の転職エージェントです。
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4.Randstad(ランスタッド)
総合評価:★★★★☆4.2
ランスタッドはグローバルでNo.2の人材会社です。正社員領域では”Randstad Professionals”があり外資系領域に強みを持ちます。少数精鋭でしたが、ビジネスが拡大していく中で、専門的な知識を持ったキャリアコンサルタントも増えています。
今、外資系転職エージェントの中で一番勢いのある企業です。
5.LHH転職エージェント(旧:Spring)
総合評価:★★★★☆3.9
LHHは、世界トップシェアを誇るアデコグループの人材紹介部門ですが、元々は外資系企業に特化したコンサルタントが集まった少数精鋭の外資系転職エージェントでした。そのため多くの外資系企業案件を保有しています。アデコグループとの合併によりサービス体制が強化されました。
IT・デジタル系外資系に強い外資系転職エージェント
JACデジタル(JACリクルートメント)
JACにはJACデジタルというデジタル領域に特化した部門があり、元日本マイクロソフトの執行役員であるJAC Digital 澤円氏を迎えその体制を強化しています。積極的にIT系企業やDXを必要としている企業を支援しているので、常時様々なポジションを保有しています。
実際に私が採用をしている側でもDX領域でよくお付き合いしていましたが、JACはコンサルタント一人ひとりのフォロアップ力が高く、面接対策などが充実していました。また、採用側でもスピードがとにかく速いことが印象的でした。
Computer Futures(コンピューターフューチャーズ)
Computer Futuresは、SthreeグループのITに特化した部門です。コンサルタントのヒアリングやフォローアップが丁寧な外資系転職エージェントです。Sthreeグループはサービス満足度を指標にしているのでその辺が表れています。IT系で外資系企業への転職を考えている人は一度登録してみると良いでしょう。
BtoC・消費財系に強い外資系転職エージェント
Robert Walters(ロバートウォルターズ)
こちらも消費財領域に特化したチームがあります。業界の中でも専門性が高く幅広いポジションを保有しています。特に世界的に有名な一流企業との関係構築もできているため人気企業のポジションを常時保有しています。日英バイリンガルのコンサルタントがいますので、両面での対応が可能です。
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Michael Page(マイケルペイジ)
消費財領域に特化したBtoCチームがありチームが丁寧に事前面接など行ってくれます。事前の情報共有から面接シミュレーションを行ってくれ、質問があれば徹底的に答えtえくれます。日本語、英語対応可能なバイリンガルのコンサルタントがいますので、両面での対応が可能です。
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JACリクルートメント
BtoCの消費財領域はマーケットがかなり大きくここでもJACは非常に多くのBtoC企業の案件を保有しています。セールス&マーケティング領域にも強く非常に優秀で心強いコンサルタントがいます。
製造業に強い外資系転職エージェント
en world(エンワールド)
製造業に特化した部門があり、非常に優秀なコンサルタントがそろっています。最初の面談でまず細かくヒアリング、そこからのフォローアップも非常にきめ細やかです。また、製造業に特化した転職セミナーも実施しています。
Robert Walters (ロバートウォルターズ)
ロバートウォルターズは製造業に特化した部門があり、元々製造業部門を率いていた人がCEOとなったくらいにビジネスも大きいです。クライアントの信頼も厚く業界トップクラスの実績を誇ります。
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製薬業界に強い外資系転職エージェント
en world(エンワールド)
エンワールドはライフサイエンスや製薬、医療機器業界に特化した優秀なチームがあります。採用企業とのパイプも太く、転職希望者の集客方法にも独自の方法があります。初回の面談も手厚いので一度話を聞いてみるのもよいでしょう。
HAYS(ヘイズ)
ヘイズには製薬業界に特化した業界内では屈指のチームがあり、力を入れています。製薬業界では世界的に有名な企業のポジションを保有しています。
SThree(エススリー)
SThreeはヘルスケアやライフサイエンス領域に強くアワード受賞もしています。コンサルタントが非常に丁寧にフォローアップしてくれることが印象的です。面接の準備を各社ごとに行ってくれます。
日系グローバル企業に強い転職エージェント
JACリクルートメント
JACは外資系企業に特化したイメージがあるかもしれませんが、じつは日系企業の方がビジネスが圧倒的に大きくグローバル企業の案件を多く保有しています。
Robert Walters(ロバートウォルターズ)
この両者の特徴は日系企業専門部隊があることです。日系だけの企業もありますが、日経グローバル企業もあるので、日系というくくりの中でもビジネス規模の大きな企業案件を保有していることも特徴です。
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エグゼクティブ案件に強い外資系転職エージェント
Robert Walters(ロバートウォルターズ)
ロバートウォルターズはジュニアなポジションの案件から総合的に扱っていますが、じつは全体的にマネージャーレベル以上の案件が多く、エグゼクティブ案件も多数扱っています。その多くは非公開のことが多く表には出ていませんのでまずは登録してみることをおすすめします。チームのマネージャーやダイレクターレベルの人が企業から直接請け負っていることもあります。
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en world(エンワールド)
エンワールドにはExecutive Searchという部門があり、その道で長くやってきたコンサルタントが集っています。一度彼らの部門に登録すると様々な外資系企業のエグゼクティブが集まるネットワーキングイベントへの誘いがあります。ゲストスピーカーとして誘われることもあります。決して転職をあおるようなことはなく必要に応じて中長期でフォローアップをしてくれます。
Korn Ferry(コーンフェリー)
コーンフェリーはグローバルに展開するエグゼクティブ特化型転職エージェントです。グローバル企業のCEO、COO、CTO、など圧倒的なエグゼクティブ特化型のデータベースを保有しています。中長期で付き合いで関係性を作り、適切なタイミングでヘッドハントを行います。
外資系転職エージェントを選ぶ際にここだけは押さえたい3つのポイント
1.面接対策やレジュメ添削が充実しているか
コンサルティングのクオリティが高い転職エージェントは必ず面接対策をしてくれます。シミュレーション形式でやるか、傾向と対策を実施するかのいずれかを1時間~1時間半かけて実施。この対策が結果的にエージェント側にとっても就業決定率を上げる要因となっていますので、優良なエージェントは企業として必ず実施する方針のところもあります。最初の面談の際に対策をしてくれるかは確認しましょう。
2.就業後のサポートは充実しているか
転職エージェントの中には就業してからは基本的に連絡と取らないようなところもあります。しかし、大事なのは就業してからも同様です。終業後にどういったサポートを実施しているかも面談時に聞いておくとよいでしょう。
3.複数エージェントに登録して選択肢を増やす
複数エージェントに登録することにより、内定の確立が上がるだけでなく、給与面などの条件を競ってもらうことができます。これにより、よりよい条件を引き出すことができます。コツは1つのエージェントだけでなく、複数社から応募してみることです。エージェントも必死で条件交渉してくれるでしょう。
おすすめ総合型外資系転職サイト
ビズリーチ
掲載案件★★★★★4.8 使い勝手★★★★★4.8
ビズリーチはエージェントではありませんが多くのヘッドハンターや採用企業関係者が集まる日本最大級のスカウトサイトです。あなたに声をかけてくるヘッドハンターや採用企業は、ニーズとマッチしているから声をかけてきますので就業確率が高いです。外資系企業が希望であればその旨書いておきましょう。英文で経歴を載せておくこともできます。効率よく、そして、自分にあった案件に出会いたいのであればまずはビズリーチへの登録はおすすめします。
転職サイトの【BIZREACH(ビズリーチ)】の公式サイトを見る
リクルートダイレクトスカウト
掲載案件★★★★☆4.1 使い勝手★★★★★4.8
リクルートダイレクトスカウト(旧キャリアカーバー)も基本的には、ビズリーチと同じスカウトサイトとなります。私の感覚ですと、ビズリーチよりも日系案件が多いですが、ここでも外資系企業希望だと記載しておけばマッチした案件を持ったヘッドハンターから声がかかります。まだ、ビズリーチに比べて転職希望者が少ないので競合度は低いかもしれません。
キャリアクロス
掲載案件★★★★★4.6 使い勝手★★★★☆4.0
キャリアクロスはJACリクルートメントによって運営される外資系企業専用の求人サイトです。外資系企業界隈では老舗のサイトですので、求人も多くあります。
あまり積極的に広告などは展開していませんが長年培った外資系企業やエージェントとの関係性の中で多くの求人掲載を実現しています。大手外資系企業も多くスカウト機能や求人掲載機能を利用しています。
Daijob
掲載案件★★★★☆4.0 使い勝手★★★★☆4.2
Daijobも長くあるグローバル企業に特化した比較的ジュニア向けの案件も多く保有しているので、私が初めて外資系企業に行ったときに使ったサイトでもあります。若干、職務経歴書などの情報登録が複雑ではありますが、スカウトしてきた企業とのやり取りや案件への応募などは使い勝手が良いです。
転職サイトを利用する際に抑えておきたい3つのポイント
1.サイトの使い勝手について
個人的な経験から、「個人情報の登録や更新が分かりやすい」「すぐに企業に対してレスポンスができる」などの使い勝手を重視しています。
PCもそうですが、転職活動での企業との出会いはタイミングが大きいので、特に移動中のモバイルで使い勝手が良いことが重要です。
また、スカウトがきてから会話をする際、その後やり取りをする際、これ以上会話をしたくない人はブロックできるような機能もあると便利です。
メール受信設定ができる機能は必須でしょう。希望の求人が掲載されたときにアラートが飛ぶ、スカウトされたときにアラートが飛ぶ、などすぐに反応できるような受信設定がベストでしょう。
2.転職サイトがマーケティングや広告にどれだけ力をいれているか
CMをよく見かける企業はマーケティングに力を入れているため、多くのヘッドハンターや企業の採用関係者が集まっています。
そのため、あなたに声をかける人も多くなります。人材業界のコンサルタントは入れ替わりも激しいので常時広告を出していると常に新しい採用関係者も入ってきていることになります。
3.企業側へのスカウト制限を設けているか
転職エージェントや企業側へ無制限にスカウトしても良いとしているサイトは、無法地帯と化しているところもあります。おすすめしたサイトは、ヘッドハンターや採用企業関係者が打てるスカウトに通数制限があります。
これにより、スカウトを打つ側はマッチングした候補者にだけスカウトを打つことができるため、迷惑メールにも近いような無駄なスカウトの乱発が減ります。
まとめ
繰り返しになりますが、本当に外資系でキャリアを作りたいなら日系大手エージェントなどで探してはいけません。一度外資系企業に特化した転職エージェントに登録すると案件の違いに驚くことでしょう。
私自身が外資系企業で働きたいという思いがあったにも関わらず、誰に聞けばよいか分からず貴重な人生の時間を浪費してしまった経緯もあるので、ぜひ外資系企業を希望している皆さんには正しいエージェントに登録してもらいたいです。
ただし、外資系企業のエージェントも人によってレベルは様々なので、多くの人に会い自分に合う人に出会うことが大切です。
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