転職とキャリア構築

転職の決断ができない時に使う8つのフレームワークと解決法

決断できない人

「内定はもらったけど転職の決断ができない」「このままこの会社でやっていくつもりはないけど意外と居心地が良くて居座ってしまっている」このような方に、あなたが本当に転職するべきかどうか、そして決断する方法について解説します。

これは私自身転職を経験する中で、転職しなければよかったという経験の時にこういった思考法を持っていたら・・・、と思った思考方法です。ぜひご活用ください。

1.転職を決断できない理由を分解して考える(分解法)

会社選びに重要な項目を書き出し優先順位をつけてみる方法です。現職と転職先で項目をそれぞれ〇×△でスコアを付けて比較してみましょう。なぜ転職を決断できないのか、見えててくるものがあるあはずです。

  • 仕事内容(短期):現在の仕事内容に満足しているかどうか
  • 仕事内容(中長期):仕事内容が中長期的に見て意義のあることかどうか
  • 社風が合っているか:会社の社風や文化が自分にあっているか(いそうか)どうか
  • 待遇(給与・役割):給与や福利厚生含む諸待遇や現ポジションに満足しているか
  • 働き方の柔軟性:フレックスタイムやリモートワークなど自分に合った働き方ができるか
  • 一緒に働く人/人間関係:一緒に働く人の種類が自分にあっているかどうか

現職、転職先も同じく一表にして分かりやすくまとめます。下記は一例です。

仕事内容(短期)仕事内容(中長期)社風  待遇(給与・役割)働き方の柔軟性一緒に働く人/人間関係
今の職場  ××
転職先〇※
優先順位

ここで大切なことは、今の職場で不満だということが、転職先で満足になっているかどうかです。特に優先順位が高いところが転職することによって改善されるかどうかを確認しましょう。

逆に、転職先で不満になる可能性があったとしても、自分が重きを置いていない項目であればそこまで気にしなくても良いとも言えます。

2.キャリアゴールから逆算する(バックキャスト法)

キャリアゴールを考えるには自分の価値観を明らかにするところからはじめます。そうすることにより、人生全体を俯瞰したうえで仕事では何に重きを置くかを考えることができ、転職を決断すべきかの判断のヒントがあるはずです。

以下ステップで考えていきます。

  1. 仕事の目的(ゴール)を考える(※)
  2. そのゴールを実現するため10年後、5年後、3年後にどうあるべきかを考える
  3. それに基づき今、本当に転職すべきかどうかを再考する

(※)キャリアのゴール設定は、自分の価値観を明らかにして仕事自体を人生でどういった位置づけにするのか全体を俯瞰したうえで決めましょう。時間をかけて自分自身が納得する価値観にすることではじめて継続が可能となります。

3.得るもの犠牲になるものを洗い出す(メリットデメリット法)

メリットデメリット

メリットデメリットを出す手法はシンプルな手法ですが、自分が得ること犠牲になるものを考えるを書き出すことで頭がクリアになります。それぞれについての重要度を新ためて考えることにより判断基準がクリアになります。

  1. 転職した場合のメリットを書き出す
  2. 転職しなかった場合のデメリットを書き出す
  3. それぞれ一番大事なものから重みづけをしてみる
  4. メリットデメリットを比較してどちらが大きいか考えてみる(特に優先部分)

TOP3同士を比べてみてメリットが大きいようであれば転職するに値すると言えますし、その逆であれば一時的な誘惑にかられたのかもしれません。

このように言語化してみることで自分自身の考えをクリアにし、転職を決断できない理由を解いていきましょう。

4.今の問題を現職で解決できないのか考える

本来これは、転職活動前に考えるべきことではありますが、内定をもらってからそれでも天転職を決断できず迷っている場合は、現職と迷っているとも言えます。転職には大変エネルギーを使いますので、できれば現職に残りたいという人もいるでしょう。その場合に、現職でできる選択肢はないかを改めて考え本当に転職することが相応しいのかを考えてみます。

  1. 現状不満なことを書き出してみる
  2. 書き出した不満の中から我慢できないこと3つに絞る
  3. それぞれを現職で解決できるとしたらどういう手段や可能性があるか書き出してみる
  4. 実現するためのアクションプランを書く

5.今の自分の会社での立ち位置について考える

会社で重宝されていて、あなたの役割がその会社にとってなくてはならないものであればあるほど自由度は上がります。いま自分がどの程度会社にとって必要な存在なのか客観的に見て考えてみましょう。

どれくらい裁量権をもたされているか

裁量権を持つ=自由に仕事をできます どれくらいの裁量権があって、どれくらい日々の業務の意思決定ができるでしょうか。また、上司がどの程度あなたを頼りにしているかも重要度を表す指標の一つです。

あなたの持つスキルが会社にとって必要不可欠であるか

特に会社にとっての中期経営計画などの大きな方針にとってあなたの役割が必要な場合は重宝される存在と言えます

あなたの代替となる人はすぐに見つかるか

あなたに希少価値があればあるほど、会社にとっては必要ですし、裁量権もその分与えてもらえるはずです。会社単位だけでなく、業界単位であなたのスキルの希少性を考えてみましょう。コアスキルだけでなく言語スキルなどの付加価値を含め考えてみましょう。

6.自分の気持ち(直感)はどうなのか

自分が感じている直感を信じてみるのも時として重要です。特に石橋を叩いて歩くタイプのごく慎重な人は、分析しすぎて迷走入りします。そんな時は直感を信じてみましょう。

直感が良かった場合は、以下のような状態になります。

  • 第一印象が良かった(自分に合っているかもしれないと思った)
  • 自分が働いている姿がイメージできる
  • その会社に行くことを考えるとワクワクする

私も頭で考えて結論が出なくなったことがありますが、頭で感じたことよりも直感がよくわかっていることもあります。

転職を決断できず迷って答えが出ないようであれば、「最初にどう感じたか」や「そこで働くことを考えるとどういう感情になるか」を考えてみましょう。

7.身近な人に相談してみる

転職を決断できないときは、できるだけあなたのことを良く知っていて、客観的に見れる人に相談してみるのも良いでしょう。

家族や幼馴染の友人などそういった相談ができる人はいないでしょうか?意外と子供のころから知っているような人はあなたの性格や得意なことを知っていたりして客観的なアドバイスをもらえることもあります。

壁打ちのように話しているうちに答えが見えてくることもありますのでお勧めの方法です。

身近な人に相談

8.転職エージェントに相談してみる

転職エージェントには転職サポートのプロが集まっています。多くの事例を持っていますので、あなたに様々なアドバイスをくれるでしょう。注意する点を抑えておけば心強いパートナーになってくれるはずです。

特にあなたの業界や職種に特化したエージェントに同じようなキャリアパスの事例など聞いてみると良いでしょう。その先の将来について想像が膨らむと思います。

転職を決断できず迷うということは、転職先や自分のキャリアの解像度が低いとも言えます。他の人の事例も参考にできるだけその企業に行くことによってあなたのキャリアがどうなるのか解像度高くしましょう。

おすすめの転職エージェントについては、こちらの記事を参考にしてみてください。

【2023年版】 外資系転職エージェント・転職サイトおすすめ一覧(業界別)

まとめ

転職を決断できないのであれば、決断できない理由を特定することが必要です。それがあなたの今のキャリアにとって致命的なものかどうかが分かれば転職を決断、あるいは転職しない決断ができるでしょう。

大切なことは自分自身を理解しておくことです。常に中長期でのキャリア視点を持ち、いつでも自分自身が向かっている方角を明確にしておきましょう。

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