ワークライフバランス改善のために転職したい方の中には、転職理由を何と書いて応募すればよいか迷う人もいることでしょう。
また、そもそも転職理由として成り立つのか想像できない人もいて当然です。ここでは私の採用側の経験から、ワークライフバランスを理由にする際のポイントと事例を交えてOK・NGについて解説していきます。
ワークライフバランスは転職理由として使ってもOK?
結論からいいますと、転職理由としてワークライフバランスを理由にすることは問題ありません。しかし、採用側にワークライフバランスだけを理由にしている、と捉えられないようにすることが必要です。なぜなら、ワークライフバランスさえ良ければどんな職場でも良いのか、自分の仕事に対する探究心や主体性がない人に見えてしまうからです。
どのようにすれば転職理由としてうまくワークライフバランスを理由にできるか、次から説明していきます。
転職理由をワークライフバランスにする際の3つの重要なポイント
①あくまで転職理由の主語は仕事内容にする
できれば、ワークライフバランスを改善したいことを第一の転職理由にするのは避けた方が良いです。採用側から見ると仕事のことは二の次だと思われるてしまう可能性があるからです。
私自身が採用側で、面接官をするときにたまにいるのが、「ワークライフバランスを改善したいから転職活動をしています。」という人です。一番大切なキャリアの内容部分をどうしたいのかが抜けています。こういった人はどうしても「今のネガティブな状況から逃げ出したい人」だという印象を与えてしまうのです。
自分の中でワークライフバランス改善が最優先だったとしても、仕事内容をどうしたいか?を考えてみましょう。
仕事内容に満足していた人は・・・
⇒「現職で培った経験からさらにステップアップしたい」
仕事内容に満足していなかった人は・・・
⇒「現職(前職)の仕事内容から、あらたにチャレンジしたい仕事ができた」
などポジティブな言い方に転換することはできないでしょうか?
面接では、あくまでキャリアとして実現したいことがあり、その次にワークライフバランスも改善できたらより良い、程度に説明する方がベストです。
②残業がしたくないという理由を避ける
ただ残業がしたくないから転職すると言うと、環境のせいにして逃げる人だと思われてしまうこともあります。残業がしたくないのではなく、新しいことに取り組む時間が欲しい、といったポジティブな理由に転換しましょう。
また、大事なポイントとして、残業が常態化している事実がある場合は、自分が改善の提案を上司や人事にしたようなアクションを伝えましょう。単につらい現状から逃げるのではなく、やることをやったうえで転職に踏み切ったことが分かるからです。
③ワークライフバランスの改善で仕事への良い影響を説明する
ワークライフバランスの良い働き方をしたい、というだけではなくその影響によって仕事への取り組みがどう変わるのか?など、どのような良い影響があるのかを説明しましょう。
例えば仕事が早く終わったらスキルアップのために学習したい、なぜなら将来目指しているポジションには必要なスキルだから。などです。
家族のためにワークライフバランスを改善したいという転職理由の人
子供のためにワークライフバランスを改善する必要がある。という転職理由は採用側から見ても必然であることなのでそこまでネガティブな印象ではありません。
しかし他のケース同様、以下2点を伝えるようにすると良いでしょう。
・元の職場で改善のアクションなどはできるだけやったうえで転職に踏み切った
・仕事内容に対しても希望している方向性があり、それが今回の応募と合致している
この辺を伝えることで、より転職の妥当性が分かりやすくなります。
転職理由をワークライフバランスにした例文(悪い例)
「残業が常態化していることで、家族との関係もぎくしゃくしてしまっています。やはり第一優先とする家族と円満な時間を過ごすために、今の状況を改善できる企業に転職を考えています。できれば給与水準を下げたくはありませんが、仕事の範囲については柔軟に考えております。」
ワンポイントアドバイス:
残業が常態化することに対して、現職で何か改善の努力をしたことが見えません。何か不都合なことがあれば、自分で改善しようとはしない環境のせいにするタイプの人だと思われてしまう可能性があります。仕事は柔軟に与えらた仕事をやるというのも、主体性がなく、方向性も特に決まっていないような印象になってしまうでしょう。
また、ワークライフバランスを改善して給与水準を下げたくないと言うのは、言い換えれば残業しないのに給料はそのままにしてほしいと言う一方的な要求に聞こえてしまいます。
転職理由をワークライフバランスにした例文(良い例)
「現職では顧客満足度向上プロジェクトに参画し、消費者の声を聞きながら顧客体験を向上していく経験をしました。顧客体験を知り改善していくプロセスは、これまでにないほど面白い経験でした。
この周辺領域で、コンシューマーエンゲージメントというマーケティング領域があることを知り、新しいスキルとして習得したいと考えています。働きながら大学に戻り修士を取りたいと思っていますが、現在はどうしても海外との仕事が多く、夜の授業に参加することができないため、なんとか夜の時間が確保できる環境に移りたいと考えております。
とはいえ、仕事自体が新たにチャレンジできる分野で、かつこれまでの経験を生かすことができることを大前提として考えております。御社であればそれが実現できると思い応募いたしました。」
ワンポイントアドバイス:
既に大学と学部まで決めているという非常に具体的な点が良いです。また、ワークライフバランスを改善したいという理由も、キャリアにつながっていることから、前向きな理由での転職となっています。仕事の分野でも一致する企業を前提としているところも、ワークライフバランスだけのための転職ではないことが分かりやすく好印象です。
ワークライフバランスが転職理由の際におすすすめ転職エージェント
転職エージェントは多くの転職希望者を見てきた実績から職務経歴書の添削やしてくれます。転職理由を見て、修正が必要な場合はアドバイスをくれるでしょう。
また、同時にワークライフバランスが良い採用企業についても良く知っていますのでそのような企業を希望すれば紹介してくれます。
JAC(ジェイエイシー)
ジェイエイシーは転職希望者の伴奏力が高いエージェントです。職務経歴書添削、面接前のシミュレーションや事前対策に十分な時間を使ってくれます。
また、私の採用企業側での経験では、担当コンサルタントの推薦力・対応の速さが他エージェントよりずば抜けていました。推薦するには候補者側との信頼関係がないとできないので、その点からも関係構築力の高さが見えました。
チーム制で仕事をする会社なので転職希望者の希望条件に応じて適切な担当者を紹介してもらえます。
ビズリーチ
ビズリーチはヘッドハンターおよび採用企業が在籍し、あなたがマッチすると思ったポジションがあれば声をかけてきます。そのため効率的で1度の登録で採用関連の人々と会えるため効率的に転職活動を進めることができます。
あなたと相性の良いエージェントを探すためにはまずは登録しておきたいプラットフォームです。
転職サイトの【BIZREACH(ビズリーチ)】の公式サイトを見る
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、転職が初めての方にとっても分かりやすく、プロセスから丁寧に説明してくれます。特に20代30代で次のキャリアの方向性に迷っている人などにとっては、相談に乗ってくれる頼もしいエージェントです。採用企業からの信頼も高く、非公開求人を多く保有している印象です。
マイナビ転職
マイナビもCMでおなじみのようにヒアリング力に定評があり、転職希望者の満足度も非常に高いエージェントです。大手エージェントなので非公開求人も豊富にあるため、転職希望者にマッチした企業の選択肢を示してくれるでしょう。
まとめ
ワークライフバランスを良くしたいから転職すると言う人は実際に多くいます。しかし、あまりにそこに焦点が行き過ぎてしまい、本来のキャリアのことが二の次になってしまうように捉えられてしまうことがあるのです。
面接では、あくまで仕事について前向きな転職であることを伝えたうえで、ワークライフバランスが良いと尚良いというくらいに説明するのが良いでしょう。
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