転職ノウハウ

転職で求人が多い時期や増える時期~4つの落とし穴と自分にあった転職時期の考え方~

求人が増える時期の転職の落とし穴

転職で求人が増える時期について「いつ増えるのか」「増える時期を狙ったほうがよいのか」について解説していきます。増える時期に転職活動することが間違いではありませんが、その時期に気を付けることについても採用側の目線で説明しますので応募の際の参考にしてください。

中途採用の転職で求人が多い時期とその背景

1月~3月

求人指数★★★★★

企業にとって1月から3月は退職者が多い時期で、多くの企業で新年度も始まる時期です。退職者の補充や新年度に向けて組織の強化などで、一年の中でも最も採用活動が活発な時期で、転職求人も増える時期と言えます。

(背景)

  • 新年度の4月に向けた採用枠の募集開始
  • 年末ボーナスをもらって辞める退職者が多い
  • 3月末の年度の区切りで退職する人が多いため

5月(ゴールデンウイーク明け)~7月中旬くらい

求人指数★★★★☆

5月~は4月で採用し損ねた採用枠の補充や、新年度の新体制での追加採用枠が出てくるため採用がまた活発になり、求人も増える時期です。

(背景)

  • 4月の新卒受け入れで滞っていた中途採用が活発になる
  • 6月のボーナス退職の人員補充
  • 4月からの各部署の新体制による人員補強

9月、10月

求人指数★★★★☆

8月はお盆休みなどで採用停止している企業が9月からは、下半期や、次年度の採用計画を修正して募集を始める時期です。

1月ほど活発ではありませんが、求人が増える時期です。

(背景)

  • 夏休みで退職する人の補充のための求人が出てくる
  • 社内での異動などの人員調整

11月

求人指数★★★☆☆

外資系企業や1月が年度始まりの企業は1月の新年度に向け採用が開始されます。また、年末で退職する人も多いため採用が活発になってきます。また、4月が新年度の企業が年末年始を挟むため早めに採用を開始するケースもあり、転職求人が増える時期となります。

(背景)

  • 次年度の4月入社者の募集が開始される
  • 年末12月で退職が決定した人の欠員補充が始まる
  • 1月が年度始まりの企業の、新年度採用枠の募集開始

転職求人が増えるタイミングと傾向

転職求人が増えるタイミングは、年度末、ゴールデンウイーク明け、お盆明け、年明け(年始)に一気に求人の募集が始まる時期です。

また、世の中的に採用活動が休止せざるを得なかった時(例 パンデミック等)で再開するタイミングで溜まっていたポジションが一気に再開し求人が増えることもあります。

転職求人が増える時期の落とし穴や注意点

転職求人は増えるが求職者も増える

例えば1月は、12月にボーナスをもらって退職する人も多く、新年度にの採用に向けて転職求人は増える時期ですが、転職求人も増えるかわりに求職者も増え競争が高まる時期でもあります。

求人が増える時期は人事も忙しいので差別化する手立てが必要

採用計画を立てたり、4月からの新卒受け入れなどもある中、求人の増える時期は人事の採用担当者は非常に忙しくなる時期でもあります。そのため、忙しい人事担当者の目に留まるような書類を作り、他の応募者と差別化する必要があります。

増えている求人に中にブラックな案件が紛れている

求人の中には通年で募集を出しているようなポジションがあります。それには理由があり、入社してもすぐ辞めてしまうような案件で、常に人がいないため通年人材の募集をしています。

そのような求人は、注意して見ているとだいたい気づくことができますが、求人が増える時期になると、新しい求人に紛れてそのような案件が目立たなくなり気づかず応募してしまうことも。それでも自分に合っているなら良いのですが、見極めができないのに進めてしまうことがないよう、慎重に判断しましょう。

そういった案件の見極め方は、その求人の掲載元である転職エージェントや採用企業にどの程度の期間オープンであるか聞いてみることです。長期で人が埋まらないことには理由があるのでそこをしっかり聞いてみましょう。

採用活動が慌ただしく進む

採用企業によっては、とにかくヘッドカウントを採用計画通りに増やしたいというところもあります。そういった場合の中途採用活動は、応募者にとって決断を早く迫られたり、慌ただしく面接スケジュールが入るためじっくり検討する余裕がないケースもあります。できる限り間に転職エージェントなどに入ってもらい面接日程や内定承諾までの期間調整をしてもらうと良いでしょう。

求人が増える時期以外の転職活動について

これは、私の採用側での経験に基づいた意見ですが、採用が活発でない時期というのは、人事が採用以外で忙しかったり、積極的に募集をしていない時期の求人になります。

メリットは、そういったポジションに積極募集をしていないので競合が少なくなるということですが、一方で、ポジション自体を積極的に募集していないこともあり採用が進むスピードが遅いです。さらには採用計画途中に出た求人などはその後なくなってしまうことすらあります。

転職求人が増える時期に関係なく自分にぴったりの案件を見つける方法

自分にぴったりの転職求人を見つける画像

転職を中長期に考える

転職活動は多くの場合、自分にピッタリ合った求人が出てくるタイミングが重要です。必ずしも求人が増える時期だからといって、あなたに合った求人が出てくるとは限りません。

よって、転職活動自体を少し長い期間でじっくりするものと捉え、自分にぴったりの求人が出てくるまで待つことも必要です。

希望するポジションが出てきたときに声がかかる状態にする

中長期で転職活動を行うというマインドに切り替えたら、常に求人をウォッチするという状態よりも、良い案件が出てきたら自分に案内や通知が来る状態にしておきます。

方法としては転職エージェントに登録し、登録時に自分の希望条件を伝えておくと後に合致した案件の紹介があります。また、他にも転職サイトやスカウトサイトにも自分の希望案件を登録しておくと声がかかります。このように自分から常に見張っていなくとも、より効率的に転職活動を進めることができます。

また、転職エージェントは企業からの非公開求人と呼ばれる、求人サイトには掲載されず水面下で募集している案件などを保有していますので、そのような案件の中であなたに合った求人があれば紹介を受けることもあります。

転職エージェントや転職サイトに登録する

転職エージェントは決して転職活動を始めるときにだけ相談する場所ではありません。登録することで、今の自分自身の状況について相談したり、転職市場の市況について情報収集をしたりすることができます。

よって、今すぐ転職を考えていなくてもまずは登録しておき、自分の今の市場価値や、どんなスキルが市場で求められているのかを把握しておきましょう。

また、登録することによって、あなたにマッチした案件がある際には、担当のコンサルタントから案件が送られてきます。応募する必要はありませんが、良い案件があった時には応募を検討することもできます。

転職求人が増える時期に選考に通りやすくする方法

カバーレター(添え状)をつける

転職求人が増える時期には、忙しい採用担当者の目に留まることが重要です。そのためには目に留まる工夫が必要となってきます。
職務経歴書は基本的に重要なことから最初に書きますが、表紙にカバーレターと呼ばれる添え状に、あなたがどんな経歴が一目見で分かるように記載し応募動機を書いておくと、後回しにされずきちんと見えてもらえます。

推薦力の高い転職エージェントを使う

推薦力の高い転職エージェントは、まず書類選考の際にあなたの書類とともに推薦理由を採用企業に伝えます。その際の推薦力があなたの書類選考の通過率を左右します。

また、推薦力の高いエージェントを使うことにより面接への通過率が上がるばかりでなく、推薦の仕方で後々の面接にも好影響を及ぼすくらいの推薦力の強い転職エージェントを使うと良いでしょう。

逆指名されるプラットフォームを利用する

スカウト(指名)される画像

スカウトサイトと呼ばれるプラットフォームでは、あなたの経歴を見て声をかけてきます。よってその時点で企業側の採用要件と合致している人に声がかかるので、企業にとっても応募者にとっても効率が良くなるプラットフォームです。

忙しくて転職活動に時間がなかなか取れない人や、多くの選択肢が見たい人におすすめのプラットフォームです。

転職求人が増える時期に使うべき推薦力の高い転職エージェント

ビズリーチ

ビズリーチが競争が多い時期でもなぜ使うべきサイトかというと、企業の採用担当者自身が求職者の経歴を見て選び声をかけてくる仕組みだからです。

また、登録しているヘッドハンターも、採用担当者から直接事細かな要件を聞いているので、そもそもその要件に合っていて選考を通過しそうな人に声をかけてきますので、通過率が高いです。

ビズリーチは日本で一番多くの採用関係者が登録しているので、情報収集のために登録するのもおすすめのプラットフォームです。

転職サイトの【BIZREACH(ビズリーチ)】の公式サイトを見る

JAC(ジェイエイシー)

JACは採用側でよく利用していたことがありますが、担当コンサルタントの推薦力が高いため、あなたのことを強力に営業してくれます。応募してからの書類選考の通過率が非常に高くなります。また、面接前には時間をとってシミュレーションをしてくれますので、事前対策をしたうえで面接に望めます。

一度登録してみると最初の担当コンサルタントが細かくヒアリングをしてくれますので、まずは登録して利用するしないを見極めるのもよいでしょう。

じつは一度私が採用側として書類段階で却下した応募者も、コンサルタントからなんとか面接をしてもらいたいと言われ、結果的に採用まで至ったというエピソードがあります。それほど転職エージェントの営業力は採用可否に影響してきます。

JACリクルートメントの公式サイトを見る

JACリクルートメント

まとめ

転職求人が増える時期には案件が多いことはたしかですが、求人の多い時期は転職活動をしている人も多いため競争が激しい可能性があります。よって、周りの応募者との差別化されるような対策をしておくと選考に通りやすくなるでしょう。

他の応募者と差別化する方法には二つあります。

  • 一目見てあなたがどういった経歴か分かるカバーレターを表紙に添える
  • 推薦力の高い転職エージェントを使う

また、転職求人の増える時期も含め、中には通年で募集しているような求人も多いため、その求人がどういった背景でどのくらいの期間募集をしているのかを、採用担当者や求人を掲載した担当者に確認するようにしましょう。

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