キャリアデザイン

人生における目標設定を行う方法

「人生をもう少し楽しいものにするような目標はないだろうか?」自分が生きる意義を見出したい。」このように考えているけど、忙しさにかまけて時間ばかりが過ぎてしまうという人も多いのではないでしょうか。あるいは「そもそも人生の目標ってどうやって立てるの?」という人もいるでしょう。

この記事では人生における目標設定について、その意義と方法について最新の手法や考え方について書いています。成功者は自分自身が生きる目的やそれに紐づく目標設定を明確に行い、目的地にたどり着こうとします。現段階で人生の目的地がわからない、目標設定ができていないという方は、この記事を読むことによって具体的な目標設定のフレームワークや、職業別の目標設定などを知ることができるので、自分自身が達成すべき目標設定ができます。

なぜ目標設定が必要なのか

目標設定は人生の羅針盤

目標設定は自分自身が生きていく上での羅針盤と言えます。

人間は生きていく上で、様々な人や情報に接し、本来自分が進むべき道を見失いがちです。自分が本当に達成したい目標を設定しておき、周りの声に惑わされず自分の道を進むべき道を進むことができます。仕事だけの目標だけでは偏った人生になってしまい、家庭や健康とのバランスが取れなくなってしまいますので、健康や家族、自分の人間性といった部分の目標も合わせて立てることが重要です。

自分について深い理解ができる

なぜあなたが進むべきキャリアや道が分からないのかはあなた自身について理解ができていないからです。目標設定には、自分を理解する(自己分析)ということが不可欠です。キャリアにおいても、趣味においても、自分を理解していないまま闇雲に生きることは、あみだくじで決めた人生を歩むようなものです。正しい順番で進むべき道を決めることが必要になってきます。

行動できる

正しい目標設定とは今日自分が何をやるべきか、という部分まで落とし込まれています。つまり、行動できる単位まで分解されています。自分が目標に向かって自動的に行動できるようになります。

あなたが目標設定ができない理由

日々の仕事が忙しい

人生の目標設定を行うには、自分と向き合う必要があるのでそれなりに時間が必要です。

日々の忙しさの中で時間が取れず、人生の目標を考える時間がない人が圧倒的に多くいます。しかし、目標設定は時間をとって一度設定さえすれば微調整しながら進んでいくだけなので、まずは最初に自分と向き合い、人生について真剣に考える時間を持つことをおすすめします。

本当にやるべきことがわかっていない

そもそも人生においての目標設定をする必要がないと思っている人は多いです。今の自分の職場の目標だけで精一杯だという人もいるでしょう。しかしより大きな視野で自分の人生を俯瞰し、キャリアだけでなく他の分野でもやるべきことを考えることで自分自身の人生をコントロールし主体性を持った人生を送ることができます。

自己評価が低く現状で満足している

これ以上、自分が達成すべきことを考えられないという人も一定数います。ただし、ここで提案したいことは、何か大きな目標を掲げるというよりも本来の自分になるための目標を設定することです。中には、仕事をもらえるだけでありがたい、現状の仕事さえ確保できればそれで良い、という方もいますが、今は多様性の時代です。キャリアだけで言っても多様な職業があり、自分にあったものを選択できる時代です。

目標設定を行うことによるメリット

毎日が充実する

まず挙げたいメリットとしては何も目標のない人生より毎日毎日が充実するということです。一度目標設定を行ったら、目標に対して自分がどこにいるかの現在地を確認することをおすすめします。これを行うことの効果は、自分自身で進捗を把握することだけでなく、少しずつ毎日進んでいることが分かるため自信をつけることにもなります。

自己肯定感が低い方も目標設定と日々の進捗確認を継続すれば少しずつ自信を持てるようになります。

主体性を持つことができる

目標を自分で考えて設定するということは主体性をもつということです。達成するための責任は自分にありますから、日々何をするかは自分が決めなければいけません。主体性を持っていると、周りの環境のせいではなく自分がとった行動に責任をもつので、反省し、成長します。

逆に目標がない人生は、受け身の人生です。どこに向かっているか不明確なので、行き当たりばったりの人生になってしまいます。

受け身の人生では、何かうまくいかないことがあると周りの環境のせいにしがちです。そして何か上手くいかない度に周りの環境のせいにしてしまう癖がついてしまいます。このような人をあなたの周りでも心当たりがある方も多いのではないでしょうか。

挑戦や失敗の経験を積み人間として成長する

目標設定をしてそれを成し遂げようとする行為が挑戦です。挑戦のない人生に成長はありません。現状維持は後退を意味するという人もいますが、まさしく目標設定をして、達成し、また次の目標に向かっていくというサイクルは成長のサイクルです。何年もやっている人とやっていない人で大きな差がつくことは容易に想像できるでしょう。

自分の人生の目標を見つける方法

とは言っても簡単に自分の人生の目標なんか見つからないという方も多いでしょう。ここでは、様々な角度で目標を見つける方法についてお伝えします。

どんな職業でも生きていけるとしたら何をやるか?

一番簡単で究極の質問です。言い方を変えると「お給料に捉われずどんな仕事でも選べるとしたら何の仕事をしますか?」という質問です。

まずは何にも捉われずこの答えを書き出していきましょう。その中で特にこれだというものがあれば、それを現実に当てはめて考えます。現状すぐには難しい仕事ですから、現在の自分とのスキルギャップを埋めるにはどうしたら良いか?を考えそれが現実的かどうかを吟味してみましょう。

また、もう一つのアプローチはこれだという職業の周辺分野でまずは働くことを考えることです。例えばクリエイティブな仕事に就きたいという人であれば、まずはクリエイティブ領域の営業職やアシスタントに就くことを考えることです。あなたがその領域について好きであれば、周辺分野でもそれなりに成果を出すことができるはずですし、そこから徐々にやりたい分野に近づいていきます。

子供の頃や学生時代に自分が輝いていたことを考える

子供の頃に夢中になったこと、楽しかったこと、一つではないと思いますのであるだけ洗い出してみましょう。一通り洗い出したら、抽象化する作業に入ります。具体的には(何を)(誰と)(誰に向けて)行っていたかを考えてみましょう。

強みは、何をやっているかだけではなく、これら全部あなたの適正や強みです、できるだけこれらが当てはまるような環境の仕事を探すということができるようになります。

モーニングノートを書く

朝寝起きのまだ頭がちゃんと起きていない時間にノートを書き、やりたいことを出す方法です。何日も書いていると自分の本音がノートに出てくるようになり、最初やったときは少し衝撃でした。詳しくはこちらの書籍をご参考ください。

人生の中での成功体験を思い出す

成功体験には、達成したことそのものから自身の強みがわかります。また、その時の環境をキャリアに当てはめてみると今後のキャリアを選ぶ際の基準がわかるようになります。

嫌いなことを避ける

好きなことややりたいことがそれでも分からないという人は、最低限嫌いなことはやらないという手法をとってみましょう。自分がやりたくないことをリスト化してみて、それ以外のことからチャレンジしていくという手法です。

両親の特技を考える

両親が得意なことは自分もその才能を受け継いでいる可能性は高いです。一度両親がどのような仕事をしていたか?どのような才能や趣味を持っているか、などを考えてみると良いでしょう。その上で、現代の職業に当てはめた場合に生かせることがないかを考えてみましょう。

自分の心が動いたことにとにかくチャレンジする

〜30代前半くらいまではとにかく自分が興味が湧いたことにチャレンジしてみるべきです。意外とこんなことができるんだ、とか夢中になることが見つかることでしょう。何かを始めようとするときに自分の直感というのは意外と予想が的中することがあります。少しでも直感的にやりたいと思ったことはトライしてみる、という考え方が人生においての経験や選択肢を広げてくれます。

読書をする

読書は人の体験を擬似体験することができます。起業したい、経営者になりたい、という人は、本を読めば起業した人の体験を本を通じて知ることができます。クリエイターになりたい人は有名なクリエイターがどのような道を辿ったかを知ることができます。自分が興味を持った分野や気になる人の書籍を読んでみると、あなた自身の強みにあったものか、人生の目標の設定のヒントになるようなことが多くあると思います。本はそのような擬似体験ができる割には非常に安価ですので投資対効果は抜群と言えます。読書も今やKindleなどの端末で隙間時間で読める環境にありますので習慣にして様々な人の経験を吸収することをおすすめします。

コーチングを受ける

近年、コーチングのサービスが流行しています。コーチは、目標設定〜達成まで導いてきたプロのコーチも多くいますので、一度サービスを受けてみるとその効果を実感することでしょう。優秀なプロコーチは、あなたとのカウンセリングを通して、本来の自分の目標を引き出してくれるでしょう。

目標設定にお勧めのフレームワーク

原田メソッド(マンダラアート)

今やスーパースターとなった大リーガー大谷翔平選手も高校から使っているというメソッドで、原田隆史先生が発案したものです。

原田メソッドでは、自分が達成したい人生の目的を中心に、達成したい目標をマンダラアートの中に設定していきます。その中には、心技体心のそれぞれの目標を設定するため、全体として非常にバランスの良い目標設定が可能となります。

また、マンダラにすることで目的とそれに紐づいている目標が非常に分かりやすく視覚化されています。

詳しく知りたい方はぜひ書籍をご覧になってみてください→AmazonURL

SMARTの法則

SMARTの法則も王道の目標設定方法です。できる限り具体的にすることで行動のハードルを下げることができます。

  • Specific(具体的で)
  • Measurable(測定可能で)
  • Achievable(達成可能)
  • Relevant(相関性がある)
  • Timeーbound(期限がある)

目標設定をする際のコツ

感情にフォーカスする

自分が目標を考えたときに心底ワクワクするでしょうか。想像すると行動したくてたまらなくなるようなものを目標に設定しましょう。

ここで特に重要なことは、あくまで自分の感情にフォーカスすることです。他人の意見や世間体などは気にせず自分の気持ちに正直な目標設定を行いましょう。

大目的を考えそれに紐づく目標を考える

よく目的と目標を混同してしまう人がいますが、目標は大目的を達成するための小さな塊です。そして、毎日実行されるようにSMARTのように測定可能に数値化されていることが理想的です。

一例を見てみましょう。

目的:ダイエットしてスタイリッシュになりたい

目標:

①マイナス10kg

 有酸素運動

 筋トレ 上半身週2回

②体脂肪率8%

 食事制限 朝はフルーツのみ

 お酒は週末だけ

目標期限:1年後

といった具合です。目標は何個あっても良いですがあまりに多すぎると目的との関連性が曖昧になったり管理が大変になるので、日々管理できる範囲で設定することがおすすめです。

キャリアでの一例も挙げておきます。

目的:30歳までに飲食店の経営がしたい

目標:

①現場の経験を積む

目標期限:25歳まで

習得スキル:接客、クレーム対応

②チーフや店長になり店舗運営の経験を積む

目標期限:29歳まで

習得スキル:出店や店舗運営スキル全般、キャッシュフロー理解、従業員マネジメント

設定した目標を忘れないように、日々自分の目標を5分でも再確認することが大切ですので、設定の際に進捗確認できるように数値で管理することをおすすめします。

まとめ

目標設定の中で特に大切なことは、自分自身が主体性を持って人生を生きるようになるということです。主体性を持った人生は毎日が充実し、毎朝起きてワクワクする日々が送れることでしょう。

いきなり大それた目標を立てるということでなくとも、まずは人生において何をやりたいのか?自分自身を見つめ直す時間をもつことをおすすめします。

これは時間がかかるプロセスなので、定期的に仕事が休みの日に1時間時間を取る、など計画をして少しずつ自分自身への理解を進めていきましょう。