転職エージェントに登録しようとしているけど「転職エージェント経由の内定率って自分で応募したときに比べて上がるの?」と思う人もいることでしょう。上がるのなら登録してもいいと思うのではないでしょうか。
今回は私が経験してきた採用側の経験から、転職エージェントの内定率や転職エージェント経由で応募する利点などについて説明したいと思います。
自身で応募した際の想定内定率(基準値)
自分で応募した時の内定率を参考に記載しておきます。これは私が採用側の立場で自己応募の人を選考する際の実際の数値です。
あくまで1ポジションへの応募の際の平均的な数字になりますが、特に書類選考通過がなかなかピッタリはまらないときは、20%を切るかもしれません。
- 書類選考通過率 20%
- 一次面接通過率 30%
- 最終面接合格率 50%
内定率=3.0%
※約33件応募すると1件内定がもらえる計算になります。
転職エージェントの内定率
転職エージェントはあなたにあったポジションを紹介してくれるだけでなく、書類添削や面接対策など転職活動のすべてのステップが円滑に進むようなサポートを基本的に無料で行ってくれます。
よって、内定率は一人で応募するよりも高くなります。こちらでは大手転職エージェントの平均的な内定率について紹介します。
マイナビエージェントの平均内定率
マイナビエージェントで公開している平均内定率は以下となります。
- 書類選考通過率 30%
- 一次面接通過率 30%
- 最終面接合格率 50%
内定率=4.5%
※約22通応募すると1件内定がもらえる計算となります。
自分にあった転職エージェントと出会った場合の内定率
キャリアコンサルタントのスキルは属人的なことも多いですが、複数社に登録し優秀なキャリアコンサルタントと出会えば内定率は上がります。
特にマッチング力や推薦力が高いコンサルタントに出会うと対策を行うため、書類選考通過率や一次面接通過率が高く50%くらいの水準には上がります。
全体的な通過率が底上げされ最終的な内定率は12.5%程度に上がります。
- 書類選考通過率 50%
- 一次面接通過率 50%
- 最終面接合格率 50%
内定率=12.5%
※約8通応募すると1件内定がもらえる計算となります
自分にあったキャリアコンサルタントとの出会いは非常に重要です。そのためには、複数のエージェントに登録するか、一度の登録でヘッドハンティング型のサイトに登録して多くの人と話してみることをお勧めします。
転職サイトの内定率
転職サイトは、応募ポジションがたくさん載っていて誰でも登録すれば応募できる仕組みになっています。マッチングしていない人も応募できるため、全体から見ると内定率は当然低くなります。以下はDODAの業界別に見た内定率となります。
- 営業職3.4%
- IT・通信系6.3%
- 技術職(機械/天気/組み込み)5.4%
- 技術職(建築/土木)7.0%
- 技術職(素材/科学/食品)5.8%
- 企画・管理職4%
- 事務・アシスタント職 3.2
- 医療食専門職8.1%
- 金融系専門職・コンサルタント5.0%
- クリエイティブ系4.4%
参照元:DODA業界別応募数から算出
なぜ転職エージェントを使うと内定率が上がるのか?
応募書類の添削を行ってくれるから
エージェントに登録する際には、まずこれまでの職務経歴書と履歴書を提出する必要がありますが、職務経歴書に関して見栄えの良い書き方に訂正してくれ、応募が通りやすいような形式に添削してくれます。書類選考に通りやすい形に最適化してくれます。
紹介される企業のマッチング度合いが高いから
転職エージェントの初回面談では、あなたの経歴を含め細かい希望条件をヒアリングされます。この条件などをもとに担当コンサルタントがマッチする案件を紹介してくれます。
担当コンサルタントは採用企業や業界に精通してくれる人があなたに最適なポジションを紹介してくれます。
面接前の事前準備や模擬面接を行ってくれるから
面接前には採用企業の面談に聞かれる質問の傾向や、実際の面接のように模擬面接を行ってくれます。傾向は、これまでそのポジションを受けたことのある候補者からの情報なので実際に聞かれる無いようなのです。
このように、あらかじめ準備を行って臨むため、ある程度当日の面接内容の想定ができ、面接通過率が上がります。
エージェントが採用企業へ推薦してくれるから
転職エージェント経由で応募する際には、担当コンサルタントが推薦状とともにあなたの職務経歴書を採用企業に提出します。また、場合によっては採用責任者とミーティングをしてどれだけあなたが応募するポジションに向いているか、どういった性格でどんなスキルをもっているかをアピールしてくれます。
ここがまさに転職エージェント経由で応募する付加価値の部分で、直接応募する際よりも通過率や内定率が上がる重要な部分です。
私自身の採用経験でも、一度は書類選考でお断りした候補者をなんとか面談してほしいと言われたことがあり、実際に合ってみると非常にフィットする人だということが分かり、結果的に採用に至ったと言う経緯もあるくらい推薦力は重要です。
転職エージェントを使った方が内定率が上がる企業の特徴
大手企業
大手企業は基本的には懇意にしている転職エージェントしか使わないケースも多く、それ以外の応募は基本的に受け付けていないところもあります。
これは特に人気大手企業などでは応募が多く候補者のスクリーニングから採用の日程調整など工数がかかるため、できるだけ選考部分だけを採用だけを集中してやるようにすることにしているからです。
専門職種系企業
ITエンジニアや特定領域の希少人材採用を行っている企業は、そもそも市場に人材がいないため、リクルーティングを専門系のエージェントに委託しています。
信頼できる専門エージェントを使っているケースも多く、直接応募は後回しにされることがあります。私がかつて属していた企業ではDX(デジタルトランスフォーメーション)に必要な人材の採用を積極的に行っていました。
その際人材のリクルーティングはすべて基本的には外部の転職エージェントに任せ、面接だけ実施していました。
ハイクラスのポジション
ハイクラスポジションは給与も高く、その候補者がスキルや人物ともにマッチしているかを見極める必要があります。よって、直接の採用ではなく、転職エージェントに第三者として客観的に信頼性の高い人かどうかを確認したうえで採用を行います。
おすすめ転職エージェント
JAC(ジェイエイシー)
伴奏力が高いエージェントです。
エージェントのマッチング力は最初の面談時のヒアリング力が鍵となりますが、ヒアリング力が高くそれが結果的に求人紹介のマッチング力、スピードが高いエージェントです。
採用側から見ても候補者の提案力が他のエージェントに比べ非常に高いのが特徴です。面接対策も充実していますので初めて使うエージェントとしてもお勧めします。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、私が初めて使った転職エージェントでしたが、特に30代前後の転職希望者にとってはお勧めのエージェントです。
担当者が親身になってキャリアパスの設計方法など教えてくれたり面接前のアドバイスや面接後の反省点などを一緒に考えてくれます。
古くからある大手エージェントなのでシステム化されていてフォローアップもまめに行われます。
dodaエージェント
dodaエージェントサービスは、日本全国での取引実績があります。
また、登録するとあなたの専任キャリアアドバイザーが付いて、転職活動を最後までサポートしてくれますので、エージェント活用が初めての方にも安心です。
転職市場や、業界、職種の知見が豊富な転職のプロが、キャリアプランの相談や、職務経歴書や履歴書の添削、模擬面接や面接の答え方のアドバイスなど、選考通過のへ向け手厚いサポートをしてくれます。
dodaエージェントサービス公式サイト
en world(エンワールド)
業界ごとに特化した部門があり、非常に優秀なコンサルタントがそろっています。
最初の面談でまず細かくヒアリング、そこからのフォローアップも非常にきめ細やかです。入社後のフォローもあるのが特徴です。
外資系のエージェントのお勧めはこちら:【2023年版】 外資系転職エージェント・転職サイトお
まとめ
転職エージェントを使えば内定率が上がる理由にはこういったものがあります。
- 職務経歴書の添削を行ってくれ書類通過率が上がる
- マッチング率が高い案件を紹介してくれる
面接対策を行ってくれる
推薦してくれるから
また転職エージェントを使った方が良い企業の種類は以下となります。
- 大手企業
- 専門性の高い企業
- ハイクラスのポジション
状況に応じて使い分けることも良いと思いますが一度登録して、自分の職務経歴書のアドバイスをもらっておくと良いでしょう。