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35歳という節目の転職を成功させる5つの方法

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35歳前後で転職を考える方は、以前によく聞いていた「35歳転職限界説」などがあったことを考え慎重になってしまうことでしょう。

しかし日本では30代は働き手の売り手市場で、転職も一般的になってきていていますし、私自身35歳を超えて何回か転職しています。

この記事では、35歳前後で転職をした人が、どのような背景で転職し、転職後にどういった待遇や労働条件になったかの実際を知ることができます。

また、35歳での転職を成功させるためのポイントについて解説します。今転職したい35歳の人も、まだ転職するかどうかの見極めをしている35歳のひとも、ぜひ参考にしてもらえればと思います。

35歳で転職をした人の転職理由は?

35歳の転職理由

まず35〜39歳で転職する人の転職理由は自己都合が88.8%、その他契約期間満了や人員整理のための退職奨励などが合計で11.2%となっています。

その中で具体的な転職理由としての1位は「会社の将来に不安を感じたから」29.1%、次に多いのが「労働条件(賃金以外)が良くなかったから」25.9%、3番目に多いのが「満足のいく仕事内容でなかったから」25%となっています。( 出典:厚生労働省令和2年転職者実態調査)

1位、2位の会社の将来に不安を感じた、や労働条件が良くないというのは、小さい子供のいる年代となり、安定した会社で働きたいと感じたり、家庭でワークライフバランスを考えて働きたいという背景だったり、が見え隠れしているのではないかと推察できます。

35歳という年齢は転職においてどういう年齢か

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35歳という年齢はキャリアおよびプライベート両方で分岐点がある節目の年代といえます。キャリア、プライベートともにその辺に留意して双方のバランスを考え転職も検討していく必要があります。

35歳の転職:管理職になるかエキスパートを目指すかの分岐点

35歳まで同じ職種でキャリアを歩んできた人にとっては、約10年以上のキャリア経験がある人も少なくないはずです。

このような人にとって、35歳という年齢はマネージャーとして今後のキャリアを歩むのか、それともエキスパートとして専門分野をさらに深堀りしていくのか、このような分岐点に立っている人も多いと思います。

35歳の転職:管理職経験を積む時期

①管理職自体の経験がない人

管理職を目指す方にとっては、管理職の経験を積んだ方が良い時期ですが、同じ会社にいてそのチャンスが与えられそうにないがという場合は転職も含め検討する人もでてくるでしょう。

②管理職の経験をさらに積みたい人

現職で数人のチームをマネージしている人は、さらに大きなチームをマネージしてみたいという方もいるでしょう。

部長を視野にいれて転職したい人もいますし、35歳は若いポテンシャルのある部長として迎え入れてくれる企業もあるでしょう。

35歳の転職:家庭ができて小さい子供がいる

小さいお子さんがいて、家庭を優先的に考えもっと家族との時間を確保したいという理由で転職する人、あるいは安定した会社で勤めて家族を養っていく不安がない企業を求める方も一定数いる年代です。

35歳で転職した人の転職後の給与変化

35歳の給与増減

厚生労働省の令和2年転職者実態調査によると、35〜39歳層で給与が増加した層は全体で40.6%変わらなかった層が20.5%減少した層が全体で37.7%となっています。

その中で最も多いのが「1割以上3割未満の給与増加があった」21.9%となっており、30〜34歳世代よりも下がりますが高い水準です。その次に高いのが「変わらない」20.5%、3番目に多いのが「1割以上3割未満減少」19.5%という結果となっています。給与に関しては増加した層が減少した層よりも若干多い結果となっています。

35歳で転職した人の転職後の労働時間の変化

35歳転職後の労働時間変化

こちらも厚生労のデータによると、35~39歳層で労働時間の変化が増加した層は全体で20.7%、変わらなかった層が30.3%、減少した層が全体で41.6%となり、全体としては減少した層が比較的多い状況となりました。

その中で最も多かったのは「変わらない」と答えた30.3%、次に多いのが「3割以上減少した」18.7%、3番目に多かったのが「1割以上3割未満減少した」15.1%となっています。労働時間に関しては、減少した層が増加した層の約二分の一となっており転職によって労働環境は改善していることが読み取れます。

35歳での転職に成功する5つのポイント

35歳前後というのは、管理職を目指す人や管理職でもさらに部長職を目指したい、という人がいる一方で小さいお子さんがいて家庭環境を良い状態で保ちたいという両立させる必要もある難しい世代とも言えます。

このようにに難しい世代でもある35歳前後の人が転職に成功するためのポイントを5つ挙げてみました。

35歳転職成功ポイント1:価値観を明確にしておく

自分自身が大切にしている価値観を再認識しましょう。

家庭を大切にしたいという価値観が一番大きい方は、今は転職は控えておこうという結論を優先するべきかもしれません。逆にそういった価値観を持っている人が転職してしまい家族を犠牲にしてしまうリスクを考えてみましょう。後悔する可能性が高くなることは容易に想像できます。

35歳転職成功ポイント2:先を見据え転職の目的を明確にする

どの年代にも言えることですが、その次のキャリアで実現したいことに必要なスキルや経験を明らかにし、実現できる転職を目的とするべきです。また、その際に家庭環境を十分に加味しておきましょう。

→40代の転職については「40代が転職に成功する4つの秘訣と成功事例」をご参考ください。

35歳転職成功ポイント3:転職に失敗した場合のリスクを理解しておく

35歳で転職に失敗すると、管理職である方が続けて転職する場合は、職位を落として探すことも想定されます。

また、連続で転職する場合は早く次の仕事を探したいあまり焦ってしまい、妥協した転職先で決めてしまうというリスクもあります。結果的に給与が下がってしまうこともあります。そのようなリスクを理解し、慎重に転職活動を進めましょう。

35歳転職成功ポイント4:パートナーや家庭とのコミュニケーションを怠らない

家族

ご結婚されて家族がある方、特に35歳は小さいお子さんがいるケースも多いでしょう。転職すると最初は仕事に慣れるためにどうしても遅くまで残業する必要がでる可能性もありますし、場合によっては将来的に引っ越しが伴うなど家族に影響があるかもしれません。

また、転職に慣れている方であったとしても、やはり環境が変わるというのは少なからずストレスがかかりますし、事前に家族に話し理解してもらうことは必要なことです。

35歳転職成功ポイント5:信頼する転職コンサルタントに出会う

転職したけど「想定していた内容と違った」ということになり、またすぐ転職をすると条件ダウンは必至です。このようにならないために、情報収集をし、自分の今の価値と、どういった市場ニーズがあるかについて理解しておきましょう。

市場情報などは転職エージェントのコンサルタントに聞くとよいでしょう。

まだ、信頼できる転職エージェントのコンサルタントに出会えていない人は、まずはビズリーチなどのスカウトサイトに登録することで、多数の転職エージェントのコンサルタントと会話できますのでおすすめです。

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35歳の転職で未経験分野にチャレンジしたい人は?

結論から言うと35歳からの未経験分野へのチャレンジは不可能ではありません。私も何を隠そう33歳で未経験分野で新しい業界・職種にチャレンジした一人です。

未経験でチャレンジする際には当然ですが選べる会社の選択肢は少なくなりますので、その分野に飛び込めるのであれば中長期的にチャンスが広がると考え、仕事選びをしましょう。また、条件は下がったりするリスクを十分承知したうえで進みましょう。

35歳で特に未経験分野にチャレンジしたい人は以下に留意する必要があります。

  • ベンチャーやスタートアップ企業も視野に入れる
  • その分野にどうしても行きたい熱意を示すエビデンスを整える(個人実績や資格)
  • 異分野であろうと、これまでの経験と線でつながっているように見せる
  • 他のタスクも率先してやることをアピールする
  • その企業でも重宝されそうなスキル(特にソフトスキル)をアピールする 

スキルの棚卸方法についてはこちらもご参考ください→「「転職したいけど専門スキルがない」人必見!スキルの棚卸方法

まとめ

35歳は管理職とエキスパートになる間の世代、キャリアアップを見据えて動く世代と家庭をを優先するために転職する層が混在します。

どちらを優先するにせよ、35歳の転職で大切なのは40代になった時に、自分のなりたい姿やあるべき姿を明確に見据えたうえで目的にそった転職をすることです。

35歳は経験豊富な世代で転職でニーズも高い世代です。ポテンシャルもあるため採用企業から良い条件でオファーがくることもありますが、目的からブレない転職を計画的に行いましょう。

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