転職経験なしで今の会社で勤めあげてきた人にとっては、「転職市場での評価や印象ってどうなんだろう?」「転職で失敗したらどうなってしまうんだろう?」など様々な疑問が浮かび上がってくることと思います。
この記事では、転職経験がない人の世間的な印象や効率よく転職する方法について書きました。転職経験のない人が効率的に転職できる選択肢やその方法について理解いただけることと思います。
転職経験がない人に対する採用側の印象は?
採用関係者は転職回数が全くない人に対してどのような印象を持っているのでしょうか?
結論から言うとその会社が採用の際に重視している要件によって、印象はかなり変わってきます。以下に、ネガティブ面、ポジティブ面ともに挙げてみました。
ネガティブ面
- 変化に弱い(可能性がある)
- 挑戦を好まない
- 向上心がない
ポジティブ面
- 忍耐強い
- 一度始めたことに根気よく取り組むことができる
- 組織に対しての忠誠心が高い
転職経験がないのは不利か有利か?
結論から言うと、有利な会社もあるし不利な会社もあります。総じて言うと年齢にもよるが転職したことがない人の方が、転職回数が多い人よりか良い印象となるでしょう。
転職経験なしが不利になる会社
実力主義でスキルや経験を重視する企業にとっては、1社の経験で限られた領域のスキルしか持っていない場合は、要件に満たないとされることもあります。
転職経験なしが有利になる会社
長期雇用前提としている企業にとっては長く働く人だという信用が実績としてあるので、そのような会社からは評価されやすいと言えます。
転職経験なしの人が想定しておくべき困難
これらの困難は基本的には予め想定できていないから入社後にそのギャップを感じ、ストレスとなることが多いです。事前に認識しておき、情報収集をぬかりなく行いましょう。
企業文化が違うことによる困難
周りの人のタイプが違う
新しい会社に入って、これまでの会社とは人の種類が全く違う、ということはよくあります。数字で考えるのが多い会社、体育会系のゴリゴリの営業職が多い会社、IT系のような、若くてサブカルチャーが好きな人が多い会社など様々です。
会社によって、働く人のタイプはかなり変わります。どういった人ともうまくやるというヒューマンスキルの高い人にとっては問題にはならないでしょうが、特定の人が苦手だったりする人は、その会社をつかんでおくと良いでしょう。職場選びにおいて、何をやるかは当然大事ですが、誰とやるかも同じくらい大事です。
苦手な人と仕事をすることは非常にストレスを感じる毎日になる可能性があります。
会社の理念が違う
ビジョン、ミッションやコアバリューといった企業理念は、いわばその企業の核の価値観となる部分です。
結婚のパートナーを選ぶように、その個性に共感できなければ、非常に居心地の悪い場所になるでしょう。なぜなら、その企業を作り上げている人は、その価値観に共感している人の集まりだからです。
この辺はあらかじめ企業研究を行ったり、面接の際に文化を聞いておくことである程度想像することができるので、自分の価値観と照らし合わせておくことが重要です。
仕事のやり方が違うことによる困難
企業フェーズによって働き方が違う
新興企業で働いてきた人は完成度7-8割の仕事をスピード感もってこなすといった会社であることも多いでしょう。一方で、成熟した大企業では、スピードよりも丁寧に仕事を行い、仕事を進める中で多くの人とのコミュニケーションをしなければいけません。
企業間で規模が違う場合、一方で良いとされていた進め方がもう一方では通用しない、といった場面に直面するでしょう。どちらの仕事の仕方が自分に合っているかという点からも企業選びはしておくべきでしょう。
中小企業と大企業で働き方が違う
中小企業はワンマン社長のトップダウン方式で仕事が下りてくるような会社も少なくありません。一方で、ボトムアップの社風を大事にするフラットな会社は基本的には社員に自発的に動いてほしいと考えているので、自分から動かなければ仕事が生まれません。
これも大企業や成熟した企業というより、比較的新興企業などが多いです。この辺に馴染めないと非常に仕事がやりにくく、肩身の狭い思いをすることになりますので、注意が必要です。
転職経験なしの人が転職に成功する3つの方法
1.知り合いのリファーラル
転職経験がない人はリファーラルでは1社に長く勤めあげることのできるという一種の安心感もあり、採用活動も円滑に進むことも多いでしょう。
そのような機会があれば効率よく転職できる選択肢です。また、リファーラル採用は外部の転職エージェントを使わないため、採用企業にとっても効率よく採用ができるためお互いにとってWin-Winの関係になるでしょう。
2.転職エージェントを使う
転職エージェントは転職経験がない人に対して、職務経歴書の書き方や面接でのアドバイス、応募先企業の紹介など一連のサポートを無料で行ってくれます。
特に転職経験がない人にとって、フルサポートをしてくれ、最終的に採用条件の交渉まで行ってくれることは大きな助けになることでしょう。
1点、気を付けなければいけないのは、内定をもらって受諾するかしないか最後は自分で決めなければいけないということです。(※どうしてもエージェントは、採用企業との契約が成果報酬型という報酬体系なので入社してもらわないとお金がもらえません。)
エージェントとの関係を悪くしたくない、ここまでお世話になったからこの企業にしよう、などという観点ではなく、しっかり自分の転職の目的を達成できる企業を最終的には自分の意志で選びましょう。
その点以外では多大なるサポートを受けられるので、登録しておくことをお勧めします。
詳しくはこちらの記事もご参考ください→「転職エージェントとは?利用するメリットデメリットも解説」
3.失敗例をよく分析してみる
転職に失敗する人にはある一定のパターンがあります。「転職の目的がはっきりしていない」「ネガティブな状況の中から逃げるように転職する」「準備不足」などパターンが存在します。
転職エージェントに失敗例を聞いてみたり、周りの人たちの例を見渡してみましょう。どういった転職にもリスクはつきものですが、情報収集や自己分析などの準備を行うことにより最小限にすることは可能です。
失敗しない転職方法に関してはこちらの記事も参考にしてみてください。→「転職の失敗談と失敗回避する3ステップ」
転職経験がない人からよくある質問(FAQ)
転職が初めての人からよく受ける質問について挙げてみました。
結論から言うと転職活動が成功するかどうかは行動量に比例します。
失敗でよくあるのが「馴染めない会社に転職してしまった」「想定していた環境とは違った」といった内容です。こういった失敗の多くは、情報収集を怠ったり、忙しい中で焦りながら会社を決めてしまったことに原因があります。
転職活動を分解すると、「自己分析や目的の明確化」「応募活動」「面接・内定交渉」に大きく分けることができます。どのフェーズも大変ですが、自分だけでなく、転職エージェントを複数使ってできる限りの情報を集めることです。
受かるか分からない面接を受けることは億劫になることもあるでしょうが、受けてみるとおもいがけない自分とのフィット感がある企業も出てくるでしょう。目的にあった企業を選び、その中で様々な機会にオープンであれば最終的に自分にフィットした会社に出会う確率が上がります。
職場の人と馴染めるかどうかは、事前にできる限りリサーチを行い、自分に合うか合わないかは判断できます。
外部の人を受け入れないカルチャーの会社というのも一定ありますが、そのような会社は事前に分かると思います。自分で判断できないときは、転職エージェントや企業の情報サイトなどで判断しましょう。
企業の情報サイトは退職した人による声が多いのでどうしてもネガティブな声に偏りがちな部分がありますが、その中でも共通して言われていることはその企業の真実に近い部分と言えます。真偽の判断の参考にしましょう。
長く一社にいた人からの質問で一番多いのがこの質問です。
結論から言うと、どんな会社にもその会社特有の仕事のやり方があります。
新しい会社に入社したらその会社のルールを覚えるしかありません。それは転職を何度やっても同じことなので、通用するしないというよりかは、適応するしかないという回答になります。
まずは転職の目的を明確にすることです。すでに明確な目的がある人は自分の経験を棚卸してみましょう。それをまとめて職務経歴書というフォーマットに落とし込みます。
色んな経験を積んできた方もいると思いますが、職務経歴書では、できるだけある分野に特化した専門性を見せる方が転職市場では有利になります。何に特化した人材であるかを分かりやすく書きましょう。その専門性がユニークであればるほど競争は少なくなりますので、あなたが持っているスキルを掛け合わせて競争を少なくすることを意識してみると良いでしょう。
そこから自身で転職活動をするのか、転職エージェントなどのパートナーを見つけるかになります。
まとめ
転職経験がない人の印象は採用企業側の採用目線によります。幅広いスキルを求める企業であれば1社の経験では物足りないと感じることもあるでしょう。一方、一定の企業にとっては、1社に対しての忠誠心や、粘り強く働くという好印象を与えることもあります。
基本的に転職活動では自分自身を高く評価してくれる企業を中心に活動するべきです。それによって入社してからの待遇面や処遇が全く変わってくるからです。
また、入社後にイメージとのギャップが生まれてストレスを感じるのは、予め想定ができていないからです。事前にできる限りの情報収集を行い、理解したうえで最終的な決断をするようにしましょう。
情報収集や、日程調整、面接アドバイスなど幅広くサポートしてくれるパートナーになってくれる転職エージェントなどもうまく活用して転職活動に臨みましょう。