転職して「求人に応募しすぎたかな?」というくらい応募してしまう人には共通点があります。良い点もありますが、より効率的に転職活動を進めるには手順があります。
この記事では、筆者の転職経験と採用者側での視点から効率よく応募する方法について解説していきたいと思います。
転職する人が応募する件数はどれくらいなのか?
そもそも、応募件数には個人差はあるけど、一人あたりどれくらい応募しているものか知りたいと思います。以下、DODAの調査によると転職に成功した人の一人あたりの平均応募数は21.4社に上ったという報告があります。
これに比べるとあなたの応募数は多いでしょうか?もちろんこちらは求人サイトですので、応募したい企業に応募できるのと、年代も色々とありますがそれにしても21社以上も31.1%という数字になるほど応募数は多いのです。
転職で応募しすぎたと言う人に共通する6つの点
1.行動力がある
たくさん求人に応募する人には共通して行動力があると言えます。また、転職に対してのモチベーションも高くエネルギー量高く行動していると言えるでしょう。
2.転職の目的が定まっていない
たくさんの求人に応募する人はエネルギーがある一方で、どういった求人に応募すればよいか定まっていない人もいます。数を打ってなんとなくこの会社は良さそうだ、という採用プロセスが進んでいく中で判断をする、もちろん時間がある人はこのような方法が間違いではありません。しかしながら時間が限られた中、効率よく転職活動を進めるには最初から目的を考えたうえで、目的に沿った企業に応募することが近道となります。
3.応募する企業の理想像が定まっていない
当然目的が決まってないので、どのような企業がその目的を達成するためには理想なのかは分かりません。企業規模は?文化は?働き方は?などなど、目的が決まればおのずと企業像が見えてくるでしょう。そこまで決めたうえで応募を開始することで効率的に転職活動を行うことができます。
4.スケジュール管理ができなくなる
応募しすぎた人のもう一つの特徴は、スケジュール管理が出来ていない点です。場合によってはダブルブッキングしてしまったり、リモートで働いている場合は、会社の予定と重なってしまったりすることもあるでしょう。働きながら効率よく転職活動を進める人には、スケジュール管理もままならなくなることもあります。
5.志望動機があいまいだからなかなか決まらない
転職の目的が定まっていないということは、どういった企業に応募すれば決まっていないということです。つまり、志望動機があいまいになってしまいます。
志望動機があいまいだと、やはり採用側からしてみると「この候補者はなぜうちに応募してきたのだろう?」と感じられてしまいます。私も採用側として候補者を見るときの決め手となるのは志望動機だったりするので、非常に大事な部分が抜けていることになるのです。
6.転職を就職活動の延長として考えてしまっている
新卒時に就職活動をしていた時は、社会人としての経験がありませんから、自分のポテンシャルを買ってもらえる企業に就職するため多くの企業に応募したかと思います。私自身もそうでした。しかし中途採用の転職活動は、基本的には既にあるスキルをベースに活動を行うので、自分とマッチした企業への応募を行うべきです。やみくもに数を打つのではなく、スキル×文化×働きかたなど目的にあった企業への応募をして効率よく転職活動を進めることが良いでしょう。
転職で求人に応募しすぎた際の対処法
応募しすぎてしまったらどうすればよいのでしょうか。
スケジュール管理をしっかりする
面接のスケジュール管理をしましょう。最近は、アプリやGoogleカレンダーなど様々なフリーツールがありますから、予定が決まった時点ですぐにスケジュールに入れてしまいましょう。
ダブルブッキングを防いだり現職の予定とのバッティングを防ぐことができます。
目的や志望動機を考える
本来は最初にやるべきことですが、応募した企業が面接ステップに進んだ場合には当然志望動機を分かりやすく伝える必要があります。
志望動機は、これまでのあなたのキャリアの延長戦上にあるべきなので、これまでのキャリアを振り返って今回なぜ転職をする必要があるのかを考え、その理由と紐づいている必要があるでしょう。
複数社から内定をもらった場合
今回の転職目的が達成できる企業に進むべきでしょう。目的が本当にクリアな場合は、辞退することも選択肢として持っておきましょう。
転職するということは新しい環境に身を置き、人間関係を構築、仕事を1から覚えるなど大変な苦労が伴います。中途半端になんとなく転職するということでは乗り越えることができなくなります。よって、目的がクリアではなかったり、たまたまもらったオファー条件が今の給与より良いからという理由で転職はしない方が無難でしょう。
あくまで転職の目的に沿っている場合に受諾するべきです。
効率よく応募して転職活動を効率的に行う方法
求人にやたらと応募してしまうと言う人は、特に転職する目的が決まっていないケースが多く、まずは以下ステップで転職活動の根底の部分をきちんとクリアにしてから応募し始めることをお勧めします。
転職の目的を決める
まず転職の目的を決めることが先決です。目的を決めるためには、長期的な視野で今どういった選択肢を取るべきかを決めることが重要です。以下のようなステップで考えましょう。
- キャリアパスを考える
- 目的地を決めそこから逆算する
- 今回転職する目的を考える(例)新しいスキルを身に付ける、業界を変える、ワークライフを良くするなど
※転職の目的についてはこちらの記事もご参考ください(目的や優先順位別転職先の選び方)
転職したい企業像について具体化する
転職の目的が決まったら転職したい企業像について具体化していきます。
ここでは具体的にどういった求人があるかを見ていくと良いでしょう。転職サイトに登録したり、転職エージェントのサイトを見て実際に募集している求人を見るのも良いでしょう。
見ているうちに、自分が理想とするものに近い募集条件のものが出てくることでしょう。そこで見つけた案件は、後に転職エージェントなどに相談する際にとっておき、共有しておきましょう。
具体的に近いものがあることが、転職コンサルタントにとっても希望条件のものを探しやすくなります。
優先順位を決める
大体目的と応募企業が具体的になったら、譲れない部分、譲れる部分を決めておくことが重要です。すべてを実現する企業は早々ないからです。
例えば今回の目的がスキルアップということであれば、第一にスキルアップを目的としているから、お給料は少し下がっても仕方がない、とか働きやすさの柔軟性にはこだわらないとかそういったことを決めていきます。
応募前に優先順位を決めておきたい項目は以下のようなものがあります。
- 仕事内容
- 働きやすさの柔軟性
- 企業文化
- 給与
- 勤務地(妥協できる)
転職のプロに相談する
客観的に自分のキャリアパスについて考えることが出来ない場合は転職エージェントなどのプロに聞いてみましょう。
キャリアパスについて考えるのはキャリアの段階で早ければ早いほど良いです。そして、一度作ったキャリアパスを見直し、修正しながら進んでいくと良いでしょう。そのためには、まずキャリアコンサルタントなどのプロに相談をしてみることをお勧めします。
キャリアコンサルタントはたくさんの転職希望者を見て、企業に送り出してきていますので、豊富なアドバイスをしてくれるでしょう。合うあわないもあるので、できれば複数の転職エージェントなどに登録してみることをお勧めします。
転職で応募しすぎてしまう優柔不断な人にお勧めの転職エージェント
JAC(ジェイエイシー)
伴奏力が高いエージェントです。エージェントのマッチング力は最初の面談時のヒアリング力が鍵となりますが、ヒアリング力が高くそれが結果的に求人紹介のマッチング力、スピードが高いエージェントです。
「ちょっと他の会社に行ってみたい」「急に転職したくなった」という優柔不断な人も一度相談してみると良いでしょう。採用側から見ても候補者の提案力が他のエージェントに比べ非常に高いのが特徴です。面接対策も充実していますので初めて使うエージェントとしてもお勧めします。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、私が初めて使った転職エージェントでしたが、特に30代前後の転職希望者にとってはお勧めのエージェントです。担当者が親身になってキャリアパスの設計方法など教えてくれたり面接前のアドバイスや面接後の反省点などを一緒に考えてくれます。古くからある大手エージェントなのでシステム化されていてフォローアップもまめに行われます。
外資系のエージェントのお勧めはこちら:【2023年版】 外資系転職エージェント・転職サイトおすすめ一覧(業界別)|転職ゲートウェイ
まとめ
転職でそもそも応募しすぎてしまった思う人はポジティブに考えると非常に行動力のあるエネルギー量の高い人なので、そのエネルギーを正しい方向に向ける必要があります。
そのためには、転職の目的をきちんと見定め、その目的が達成できる企業に応募する必要があります。そうすれば、応募する企業も定まり効率の良い転職活動を進めることができるでしょう。
転職で応募しすぎたと思っている人へのまとめは以下となります。
- 意外と応募している人は多い
- 応募しすぎてしまう人は目的が決まっていない
- 目的が決まっていないと志望動機があいまい
- 目的が分からない人は転職のプロに相談する
キャリアパスを設計し、それに沿った転職を心掛けるようにしましょう。
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