「前職まではよかったけど、転職して人生狂ってしまった・・・」「前職までのキャリアは順風満帆だったのに、挽回策はあるのだろうか?」「他の人もこんな経験している人っているの?」こんなことを私自身の経験と採用側から色々な人を見てきた事例をお話ししていきます。挽回策と回避方法についてはぜひご参考ください。
転職して人生狂った人の事例
事例1 企業の文化が合わない
もともと外資系で勤めていたKさんは、子供が生まれたタイミングで外資系の文化から安定した日系企業へと転職しました。外資系企業で働いていた時は自分の数字さえ達成していれば、細かく上司に管理されるようなことはありませんでしたが、新しい企業ではどこで何をやっているか細かく上司に報告することが増え、Kさんにとってはそれが大きなストレスでした。
また、仕事の進捗を他部署に「根回し」のような形で報告するなど、もっと自分の本来の業務だけに集中できていたころに戻りたいと思うようになりました。
外資系での成果を達成する働き方が合っていたと再認識したKさんは、結果的に自分の体質に合った外資系企業に再度転職をしました。
35歳男性 外資系金融商品営業
事例2 残業が常態化している会社
Sさんは伝統的な消費者系日系企業に転職し、その企業の弱みであるIT分野のシステムエンジニアとして働いていました。
入社後ふたを開けてみると部長から特別扱いをされている数人が部署の権限を実質掌握しているようなチームで、罵声が飛び交ったり、ハラスメント体質でした。
仕事も、その人たちへの報告業務が多く残業は状態化。当初のキャリアアップの目的からはかけ離れてしまい、Sさんは1年越しで転職することになりました。
38歳女性 大手日系消費財企業IT
事例3 仕事内容が自分の経歴と合っていない
Aさんは、大規模なマーケティング戦略の仕事をやりたくて中小企業から日系大手企業に転職しました。
しかし、入社後会社全体の方針が変わり、がマーケティング領域ではなくIT領域がメインの仕事となってしまい、そもそもの領域が違うということを人事に訴えました。
この会社の場合、大企業で社内で選択肢があったので、他の自分の本来の希望職務領域に近い部署に異動することができました。
42歳男性 大手小売業マーケティング
転職して人生狂ってしまう3大原因
1.自分が描いていたキャリアパスから外れてしまった
いつしか目標としていたキャリアパスを忘れてしまい、目的があいまいなままに転職してしまうことなどで起こるパターンです。例えば、突発的に起こったことをきっかけに転職してしまい、いつの間にか思い描いていたキャリアパスから外れ、結果転職して人生が狂ってしまうといったようなケースです。
そもそもの自分の目的やキャリパスと異なった会社で働くと、目の前のささいなことも困難に感じてしまうことになり、事あるごとにストレスを感じるようになってしまう人もいます。
2.ワークライフバランスがなくなり家族を犠牲にしている
転職先の就労環境についての情報不足で、残業が常態化している会社に入社してしまい、後で気づくパターンです。
自分が入社する会社の業績やチームの人員状況などについてよく調べていない場合に起こりやすいといえます。残業についての視点が抜けていたり、もともとクリーンな会社で働いていた人に多いケースとも言えます。
結果、過度な残業により家族との時間を犠牲にすることになり、転職で人生が狂ってしまうことにもなりえます。
3.文化が合わず精神的ストレスが大きい
文化を軽視している人は結構いますが、文化自体が合わないと想像以上に大きなストレスを抱えたり、本来のパフォーマンスを発揮できなくなったりします。
自分自身の価値観との違いが原因なので、自己否定されているような感覚に陥ったり、疎外感を感じる事もあります。
結果、入社後大きなストレスを抱え、本来のパフォーマンスを発揮する事ができず、転職で人生が狂ってしまうことになります。
「転職して人生狂った人」に多い3つの原因
1.事前の情報収集が足りなかった
事前の情報収集が必要なことは言うまでもありませんが、自分一人で転職活動を進めてしまっている人には特に多いです。
インターネット上の情報も重要ですが、直接情報を持っている人に聞いてみるのが一番早かったりします。それは転職エージェントだったり、Linkedinというプラットフォーム上でその会社の人にアプローチしてみる、などのやり方があります。
また、企業の評判サイトには過去に働いた人の情報が載っています。それらの情報をもとに自分の性格が文化と合うかどうか、仕事内容があうかどうかなどを十分に検討する必要があります。
2.そもそも転職の目的がはっきりしていなかった
「隣の芝が青く見えてしまい、転職してしまう」こういう人は実は結構います。転職すると新しい環境での人間関係構築、仕事のやり方を覚える、文化への適応など、少なからず苦労を伴うものです。よって、目的がはっきりしていないままに転職してしまうと、覚悟が決まっていないためこういった困難を乗り越えるのが難しくなります。
そのためにも、まずは転職するのに、目的やキャリアの方向性を改めて明確にしたうえで転職をする必要があります。
3.企業のブランドに惹かれて転職してしまう
世間的に印象が良いからといってそこに惹かれて転職してしまうと、本来の目的とはかけ離れた環境に身を置いてしまうことになり、後悔することになります。
そもそも世間的な評判が良い=自分にとっての理想の職場ではありません。人の評判で会社を選ぶことを辞めて、自分にとって今必要な選択が何かを考えましょう。
転職して人生狂ってからの挽回策
前職に戻れないか検討する
今や前職の会社に戻ることは珍しいことではありません。もし前職の環境が良かったのであれば、戻ることも検討に入れてみましょう。仲の良い同僚や上司がいたらコンタクトしてみるときっかけが作れるかもしれません。
私がかつて属した会社でも、退職前に会社に戻ってきたいかどうかのアンケートがあり、また戻りたくなってきたら連絡してください、というメッセージを込めている企業もありました。
前職の会社に戻ることは抵抗がある人もいるでしょうけども、目的なく転職してしまった人や前職で特に不満もなく働いていたような人にとっては検討しても良い選択肢です。
社内で他の道はないか模索
今の問題が仕事内容や人間関係によるものであれば転職を重ねるより社内異動について相談してみるのも良いでしょう。特に自分が話を聞いていた採用条件とは違う、ということをエビデンスとともに話せば人事としても採用側に落ち度があるということを認めざるをえないため何か他の方法を模索してくれる可能性があります。
転職する
とんでもなくブラックな企業に入社してしまい、当初の仕事の目的も果たせない。そんな場合はすぐに転職を検討しましょう。まずはすぐに準備を始めることです。
ここで、気を付けなければいけなことがあります。現職に転職エージェント経由で就業した場合、就業期間が短い場合は同じ転職エージェントを使って転職することを考えてはいけません。なぜなら、転職エージェントは候補者を就業させてから6カ月程度は報酬を返金しなければいけないからです。返金をするだけでなく、短期離職はクライアントである採用企業にとっても印象が悪くなります。
よって、転職エージェントはなんとかその会社に留まるように説得するでしょう。そもそもブラック企業に推薦する転職エージェントを再び使おうとは思わないと思いますが。。。
転職エージェントについての実態を知りたい方はこちらをご覧ください:
転職エージェントの裏事情を知りコンサルタントとうまく付き合う方法~企業との契約内容を公開~
「転職して人生狂った」を未然に防ぐ転職エージェント相談
転職の際に第三者の意見を聞くことは非常に重要です。特に複数の転職のプロの意見を聞いておくことをお勧めします。転職エージェントは1社だけではなく、できれば使い分けましょう。登録するのにおすすめは以下のようなエージェントです。
総合力の高い大手転職エージェント
大手エージェントは採用企業からの信頼も厚く、非公開案件を多く保有しています。そういった案件は水面下で募集しているものであなたにピッタリあったものを紹介してくれたりします。
また、大手エージェントは採用決定率を高くする方法を知っています。その一つをご紹介すると、面接の事前対策をすることです。これをやることによって、は飛躍的に上がります。そのため、大手転職エージェントは面接対策をプロセスの一環として取り入れています。
自分の業界に特化した転職エージェントに相談する
特化型エージェントは、あなたの仕事内容をよく理解してくれるので、マッチングの精度が高いことが特徴です。また、あなたにとって、どういったキャリアパスが理想的かを提案してくれるでしょう。特に仕事内容についてこだわりがある方は利用してみるべきエージェントと言えます。
伴奏力の高いエージェント
伴奏力の高いエージェントとは、私の経験上「ヒアリング力が高く、転職の通過率を上げてくれる」エージェントです。転職で人生を狂わせないためには、転職エージェントへの登録を通じて以下の内容を実施してくれるエージェントを選ぶ必要があります。
- 転職目的の確認
- 職務経歴書の添削
- 面接の事前対策
まずは情報収集目的で登録する
登録をしておくと、希望条件に近い案件の紹介を受けることになります。そうするだけでも自分の市場価値が分かったり、どういった案件が今市場にあるのかといった情報を知ることができます。
転職活動は案件が出てくるタイミングに大きく左右されるためまずは登録しておいて良い案件が出た際にいつでも応募できるようにしておくと良いでしょう。
転職で人生を狂わせないためのおすすめ転職エージェント
ビズリーチ
一つ一つのエージェントに登録することもなかなか難しいので、まずはヘッドハンターのいるビズリーチに登録すると複数のヘッドハンターや採用担当者が声をかけてきます。
ビズリーチでは、一度職務経歴書を登録すればそれを使って他の企業に応募できるので効率的です。マッチングしたヘッドハンターや採用関係者しか声をかけてこないので、効率重視しつつも数をこなしたい人には最もおすすめです。
一方で伴奏してくれるようなパートナーが欲しいと思っている人には、個別におすすめエージェントに登録する方法もあります。
転職サイトの【BIZREACH(ビズリーチ)】の公式サイトを見る
JACリクルートメント
JACリクルートメントは転職希望者に対してのマンツーマンのフォローが手厚く以下のようなサービスを無料で提供しています。
- 職務経歴書添削
- 模擬面接
- 推薦
特に採用側から見て、JACの企業への推薦力が強いことは大きな強みだと思っています。
チームワーク制なので、各個人がガツガツしていないので強引に応募させようと言った圧力もありません。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、特に20代30代で次のキャリアの方向性に迷っている人などにとっては、相談に乗ってくれる頼もしいエージェントです。採用企業からの信頼も高く、非公開求人を多く保有している印象です。
マイナビエージェント
マイナビエージェントはCMでもおなじみですが、ヒアリング力に定評があります。
エージェントの提案力やマッチング力はコンサルタントのヒアリング力次第で決まります。親身になって聞いてくれるコンサルタントを希望している場合は一度マイナビエージェントに登録して初回の面談で色々と相談してみましょう。
その他、おすすめ外資系転職エージェントはこちらをご参考ください
まとめ
転職で人生が狂ってしまうのは事前に防ぐことができます。特に、転職自体を軽く見てしまい、本当に自分が行きたい方向が漠然としている中転職してしまったり、十分な情報収集をしないまま転職してしまったりすることは避けましょう。
- 自分自身の転職目的の確認
- 転職時の情報収集
これらは転職エージェントなどの第三者機関に相談することで、転職目的が正しいか、や転職先の情報などについて転職のプロに教えてもらうことができます。積極的に活用してみましょう。
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