転職エージェントは、うまく使うことで効率的に転職活動を進めることができますが、その裏事情を知らなければ逆にうまく利用されてしまい、結果的に希望していない企業に就業してしまうこともあり得ます。
この記事では、転職エージェントに見捨てられたり強引に企業を紹介されるその裏事情を明らかにして、自分がエージェントをフル活用できるよう説明していきます。ぜひご参考ください。
転職エージェントの裏事情が応募者を見捨てる理由になっている
転職エージェントの評判には、常にネガティブな噂がつきまといます。「見捨てられる。」「強引に応募させられる。」「変な案件ばかり紹介される。」これらのネガティブな噂というのは、原因を突き詰めると一つしかありません。
それは採用企業と転職エージェントの契約形態が「成果報酬型」だからです。つまり、転職エージェントにとって、採用企業に紹介した候補者が就業してはじめて成果が発生します。
ということは、転職エージェントのコンサルタントにとって、就業しない人をフォローしたり、就業確率が低そうな人を企業に紹介するということは、労力の無駄になるのです。よって、ある程度候補者を線引きしたうえで企業に紹介する必要があります。
転職エージェントのビジネスモデルはある意味確率論です。あるポジションにピッタリの人がいればその人を紹介したほうが確率は高いです。就業しても就業しなくてもかかる労力は一緒です。だとしたら、就業しやすい人を紹介するでしょう。
これが転職エージェントすべてのネガティブな噂の裏事情です。
転職エージェント裏事情1:転職エージェントが欲しい候補者3つのタイプ
転職エージェントが優先的に仕事を紹介したい候補者というのはじつは決まっています。そのプライオリティは主に以下3つに当てはまる人々です。
1.企業からの依頼ポジションの要件に当てはまっている人
転職エージェントは自分の担当企業を持っていることがほとんどです。その担当企業が募集しているポジションの人材要件に当てはまる人は、すぐに紹介して選考を進めてもらえる可能性があるため、優先的に対応してもらえることとなります。
2.転職する確率が高い人
次に転職エージェントが欲しいと思う人は、転職する確率が高い人です。前述した成果報酬型という契約形態のため、できる限り就業確率が高い人を好みます。ある一定のSPECがある人ならば転職する確率が高い人は優遇されます。また、他のエージェントを使っていない人や、まだ1件も企業に応募していない人も、エージェントは優先的に仕事を紹介し就業につなげたいと思うケースです。
3.市場ニーズが高いスキルや経験を持っている人
転職エージェントのコンサルタントは、市場ニーズが高い人がどういったSPECの人かということは、採用企業からのニーズを日ごろから聞いているのでよく知っています。そういった人が今現在当てはまるポジションがないとしても、一度面談をしておきそういった求人が出てきたときにすぐに紹介することができるようにしておきたいと考えます。
転職エージェント裏事情2:登録者の優先順位のつけ方
基本的に転職エージェントのキャリアコンサルタントは、自社に登録にきた転職希望者を見て「自分の売り上げにつながるかどうか」を見ています。つまり、その転職希望者が採用要件にあてはまる企業のポジションがあるかどうかを見て、その人に仕事を紹介するかどうかを決めているのです。
しかし、すべてのキャリアコンサルタントがそういった見方をしているかというと、必ずしもそうではありません。
優秀でキャリアの経歴が長いキャリアコンサルタントは、企業にポジションを提案してその候補者を送り込む技術などを持っています。つまり、募集している人材のSPECど真ん中ではない人材も、少し角度を変えて提案をする場合があるのです。
このような技術を持ったコンサルタントは企業から信頼が高く、非公開求人などの独占案件を持っているケースもあります。
転職エージェント裏事情3:紹介する求人について
仕事を紹介する際には、転職希望者の希望条件をヒアリングしているはずですが、実際に紹介される案件は全然希望とは違う、といった経験がある方もいらっしゃると思います。
この背景には、キャリアコンサルタントが採用確率が高い案件を優先的に紹介するようにしているという背景があるからです。
希望が高い人にとってはなぜ当てはまらない案件ばかり紹介されるんだ、と思うかもしれませんが、転職エージェントのコンサルタントの売上げという意味では理にかなっているのです。
転職エージェント裏事情4:候補者二人が選考に進んだ場合の調整方法
同じ転職エージェント経由で同じ会社を受けている候補者が二人いる場合、エージェントは、自社からの紹介で二人とも内定がもらえるような動きをとります。つまり、他社からも内定が出ている、もしくは内定がもらえそうな人をそちらに回すよう勧めるのです。
私自身このような状況になったことがあり、実際により興味をもっていたB社にはいくことができませんでした。たまたまその会社の採用人事がぽろっと漏らした話で知りましたが、売り上げを最大化するために、そういった方法をとる転職エージェントがいることは事実です。
ホワイトな転職エージェントかどうか見分ける方法
1.チーム体制で動いているかどうか
個人のKPIが厳しい転職エージェントでは、一人一人のコンサルタントにも余裕がなく就業確率の低い転職希望者に対してのフォローが雑になってしまいます。これが噂などにもある「見捨てること」にもつながっています。
まずは、その転職エージェントがどういったチームや体制で転職希望者をフォローしているのか聞いてみましょう。また、登録後のレスポンスの速さなどからもその辺が読み取れます。
2.就職後のアフターフォローについて具体的な内容を聞く
成果報酬型という制度のとおり、就業までは手厚いフォローをするが、一旦就業してしまえばフォローしなくなる転職エージェントも多くいます。アフターケアをするエージェントはそういったポリシーを社員一人一人が持っているので、どういったフォロー内容があるか聞いてみましょう。
3.あなたの業界や職種に特化したチームがあるか聞く
一定のフォローをしてくれるエージェントには業界や職種の特化チームがあります。そもそもあなたの業界や職種がよほど特殊でない限り、チームがあり、そのチームでフォローしてくれるはずですので確認してみましょう。
効率よく転職エージェントに登録する方法
転職サイトをうまく活用し効率よくエージェントに登録
キャリアコンサルタントはどのように候補者を探しているでしょうか。転職エージェントのコンサルタントは、基本的に採用企業の要望ベースでマッチした人材を探します。
その方法は、以下の二つの方法がメインです。
①既に自社に登録している人から探す
②転職サイトなどの外部から探す
①の自社に登録している人は限られていますので②集客力の強い転職サイトを使うコンサルタントが多いのです。当然外部のサイトの中でも、たくさん人材が集まっているサイトを使います。そういった集客力の強いサイトはたくさんCMや広告にお金をかけています。
つまりそういったサイトにあなたが登録すれば、集まってくるキャリアコンサルタントやヘッドハンターのほうから声をかけてもらえるのです。
私自身も活用して転職実績も数回あり、とても効率的に使えるのが、ビズリーチです。転職を考えている人や、転職活動中の人は登録をしておくことをお勧めします。
ビズリーチ登録から声がかかるまでの流れ
- サイトに登録しあなたの職務経歴を登録する
- ヘッドハンターや採用企業から声がかかる
- 案件を見て面談するかどうか決める
そもそもあなたのようなSPECの人を欲しい人々ですから、当然、就業確度も高くなります。就業後も欲しい人材だった人をピンポイントだった人というのは重宝されますので、入社後に活躍する確率も高いでしょう。
このように、転職エージェントを一社一社登録しなくても、非常に効率よく転職する方法はあるのです。
転職サイトの【BIZREACH(ビズリーチ)】公式サイトを見
→スカウトサイトを使った転職方法詳細はこちらのページもご覧ください。転職で成功するにはスカウトサイトを使い倒す!
まとめ
転職エージェントをうまく使っている人はポイントを押さえています。「最後オファー承諾するかどうかの決断は自分でする」「複数エージェントを利用し選択肢を増やす」など、が代表的な例です。
どのような転職エージェントを利用するにしても、裏事情を理解していれば、なぜ担当のコンサルタントがそのような行動に出るのか理解できると思います。
また、そういった背景があることを理解して、担当のコンサルタントとWin-winの状況を心がけ良好な関係を構築していきましょう。
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