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採用目線から差別化できる職務経歴書の書き方|他社と差別化する4つの手法!サンプルやフォーマット付き

職務経歴書の書き方

職務経歴書の書き方一つで書類選考を左右するばかりでなく後の面接にも影響してきます。私自身採用側として多くの候補者の職務経歴書を見てきましたが、転職活動に成功する人の職務経歴書の書き方には共通点があります。

今回紹介する他社と差別化する職務経歴書を書くことで転職の成功率を上げていきましょう。

職務経歴書の書き方:職務経歴書とは

職務経歴書の目的(役割)

職務経歴書の目的はあなたがどんなスキルや経験があるかを応募した企業に知ってもらうことです。採用担当者から見てその経験が募集しているポジション相応のスキルがあるかを見ることが主となります。グローバル企業ではCVやレジュメとも呼ばれます。

職務経歴書と履歴書の違い

職務経歴書はあなたのスキルと経験を所属した会社ごとの実績をもとに見せるものです。書式は比較的自由ですので、あなた自身の経験をできるだけアピールできるようなフォーマットにすると良いでしょう。一方、履歴書は時系列であなたの学業および職歴を記載した書類です。こちらに関してはある程度フォーマットが決まっているのでそれに沿って作成します。

職務経歴書の種類

編年体式

編年体式はこれまでの経歴を時系列で職務内容を記載する方法です。一番最初に経験した会社から順に記載していきます。

逆編年体式

編年体式はこれまでの経歴を時系列で職務内容を記載する方法です。一番最新の職務経験から逆にさかのぼるように記載する方法です。最も採用担当者にとって見やすく筆者が一番おすすめする手法です。

キャリア形式

キャリア形式はこれまで経験してきた職務分野別にまとめる形式です。

多くの職種経験をアピールする必要がある場合や職歴が多い場合には有効な形式ですが、応募する専門分野が決まっている人には編年体式でできるだけ絞った専門性を記述することをおすすめしています。

筆者としては、採用側の目線で編年体形式をお勧めします。なぜなら忙しい採用担当者はあなたがどんなことができる人なのかを直近の勤務先での経験をまず見るからです。

興味がある場合にのみ過去にさかのぼって経歴を見るような流れなのです。

職務経歴書の書き方:要素説明

以下は職務経歴書のサンプルです。こちらに基づいて各要素の説明をしていきます。

①本人情報

職務経歴書を記述した日付、氏名、住所、連絡先(メールアドレスおよび電話番号)

②職務要約

全職務経歴の要約を書く部分です。採用担当者はまずここを見ますので、わかりやすく応募するポジションとマッチする内容にしておくと良いでしょう。

③1社目の職務経歴

所属した期間と企業の情報を記載すると事業内容や企業規模を書くことでより細かく理解することができます。
職務内容を実績(数値)→内容の順に書きます。こうすることで、成果と職務内容をわかりやすく伝えることができます。

④2社目の職務経歴

基本的に書き方は1社目と同じように書きますが少しスペースを空けておくと見やすくなります。

⑤自己PR

あなた自身の職務における強みを書いておきましょう。応募したポジションにマッチした記述にすることで志望動機との一貫性が見えるようになります。

⑥志望動機

あなたが今回転職する背景と応募するポジションの志望動機を書く部分です。自己PRやこれまでの経歴と一貫性を持たせるようにしましょう。

⑦保有資格

保有している資格を記載しておきましょう。以外と応募ポジションと関係なくても珍しい資格などを書いておくと面接官との会話が盛り上がることもあります。

職務経歴書の書き方:採用側から見て差別化する方法は?

忙しい採用担当者の目に留まるには職務経歴書の体裁自体を他の候補者と差別化する必要があります。ここでは私が採用側の目線で重要だと思う項目を説明します。

1.カバーレターを書く

カバーレターと呼ばれる(URL)表示を作ることをお勧めします。カバーレターにはあなたが応募した背景や、そのポジションを応募したい意欲や貢献したい分野を書いておくと志望動機が分かりやすく目に留まります。

また、一緒にあなたが直近で経験した職務を書いておき志望動機と一貫性のあるものにしておくと良いです。この辺は書類選考通過率に大きくかかわってきます。

詳しくはこちらの記事をご参考ください→ カバーレターの書き方と例文(日英)|書類選考率を上げる3つのポイントで書類選考通過率を上げよう!ダウンロードフォーマットあり

2.専門性を絞り込み実績を書く

詳細の実績は直近2~3社に絞って書きましょう。

3.実績を数値で書く

あなたがこれまでに携わってきた職務やプロジェクトのことを可能な限り数値化しておくと良いです。数字は誰が見ても客観的な数値で定量化して成果を出せる人だという印象を与えることができます。

例えば人事の採用担当者の人であればこんな具合です。

例)新卒採用実績〇〇人、採用予算〇〇円 費用対効果 〇〇円/人 など数値で実績を表現することはあなたが鋭いビジネス感覚を持った人だとアピールすることができます。

4.重要なキーワードが盛り込まれている

採用選考では応募ポジションと類似した経験がどのくらいあるのか、と同時にキーワードを職務経歴書の中から探しています。

例として管理職を採用したいときは”チームビルディング”や”チームの”メンバーの目標設定”といった言葉などそのポジションで採用担当者が探すであろうキーワードを盛り込んでおくと良いでしょう。これは、職務経歴書を転職エージェントや転職サイト利用する際にも候補者を探している人が実際に検索するワードになるため、ヒットする確率が上がるからです。

職務経歴書の書き方:目に留まる自己PRの書き方

職務経歴書にも自分のPRを書いておくことをお勧めします。強みを書いておくとただ単に保有しているスキルに対してそれ以上のプラスポイントを印象付けることができます。以下のようなことを盛り込んでおくと良いでしょう。

  • 強みに志望動機と経歴との一貫性がある
  • 強みをどう実績に生かしたかが分かりやすい
  • 応募ポジションにどう生かせるかが書いてある

職務経歴書の書き方:やってはいけないNGポイント

志望動機が分からない

私自身が採用してきた経験で中途採用の志望動機が良くわからない人は結構います。自分では分かっていても職務経歴をアピールすることに集中しすぎていて肝心な志望動機が抜けているのです。(実際にぼんやりとした志望動機の人も結構います。)

職務経歴書には志望動機を書く欄を設けておきましょう。

ここで大切なのは志望動機と経験が一貫性になるものかどうかということです。中には一見前職とは少し離れた職務に応募する場合もあると思いますが、共通する要素を抜き出して書くことが必要です。

例)社内IT→ITベンダー営業

社内の人をお客さんととらえて目の前の人の問題解決に取り組んできた。その経験をもとに営業がしたい。など 

そこにKPIも盛り込めばこの人は十分営業としてのポテンシャルを感じさせることができます。

具体的な実績が書かれていない

職務内容は書いてあるけど、実績がぼんやりとしているケースです。

実績はできる限り数値で記載することをおすすめします。前述した社内ITのケースですと、対応数200件、満足度90%、解決率95%といった具合です。難しくてもなんとか数値化できる部分がないか考えてみましょう。

何の専門家か分からない

大企業でジョブローテーションをしてきた人によくあるケースです。たくさん職種を経験してきたとしても絞り込みましょう。その方法としては、応募ポジションと直結する経験に絞ることです。スタートアップやベンチャー企業に応募し複数の職種の経験を求められる場合は、職務領域ごとに経験を分けて書くキャリア形式の記載方法が有効な場合もあります。

職務経歴書の内容が長すぎる

職務経験を生真面目に一社一社すべての経験を書く人がいます。悪いことではないのですが、採用担当者はそこまで見ません。書けば書くほどなんの専門家が分からなくなってしまうことがありますので、職務経歴サマリーと直近の1社2社(最大3社)の経験に絞って詳細を書きましょう。

その他の経験は簡潔に役割と経験を書くだけにとどめても良いでしょう。

職務経歴書の書き方:転職エージェントにアドバイスをもらう

転職エージェントは多くの候補者を送り出してきています。どういった職務経歴書が採用側の目に留まりやすいかアドバイスをくれるでしょう。プロフェッショナルな視点でアドバイスをもらえば書類選考の通過率が上がります。

また、転職エージェントは書類応募の際にあなたが応募する企業を推薦してくれますのでその点も利用する利点の一つと言えるでしょう。
関連記事:転職エージェント経由で内定率が上がる理由!エージェントを使うべき3つの企業の特徴

職務経歴書の書き方:フォーマット

下記より職務経歴書のサンプルフォーマットをダウンロードして、自分のオリジナル職務経歴書を作成しよう。

▶▶▶フォーマットのダウンロードはこちら
(※体裁を整えるのがエクセルが簡単なのでエクセルバージョンをおすすめしています。

職務経歴書の書き方でよくある質問(FAQ)

質問:職務経歴書の自己PR部分はどう書けば良いでしょうか?

回答

職務経歴書の自己PRは冒頭の職務経歴書概要部分で自分の専門領域を書くとともにその中でのPRポイントをまとめて書いておくと良いです。そのうえで、実績部分が自分のPRポイントに結びついていると一貫性のある職務経歴書になります。

質問:職歴が多い場合は職務経歴をどうまとめるのが良いでしょうか?

回答

職務経歴が多い場合は直近の2~3社を重点的に書きましょう。それ以外は役割と要約にとどめておき、面接で聞かれた場合に詳細を話すようにするとよいでしょう。

詳しくはこちらの記事をご参考ください→ 【2024年最新版】転職が多い場合の職務経歴書の書き方~採用視点で必要な7つのポイント~

質問:フリーランスや個人事業主の人の職務経歴書の効果的な作成方法について教えてください

回答

フリーランスや個人事業主の方の強みはなんといっても自分で仕事を取ってくる、いわゆる0を1にするスキルです。どうやって仕事をとったか、仕事で成果をどのように上げたか実績を書くと良いでしょう。またクライアントや顧客とのコミュニケーションの取り方をアピールしてもよいでしょう。

質問:大企業で多くの職種を転々としてきました。こういった場合の職務経歴書の書き方について教えてください。

回答

複数の職種の経験がある場合は、自分が次に進みたい方向性の専門性を強調するように意識するとよいでしょう。例えば、営業、経理、人事などと多くの経験はしてきたものの結果的に営業の道で専門性を高めたいのであれば営業の実績の詳細にフォーカスして書きましょう。それ以外の部分については、要約で書くくらいにとどめておくと採用担当者側から見て何に専門性や強みを持った人かが一目でわかりやすいです。

詳しくはこちらの記事をご参考ください→ 【2024年最新版】転職が多い場合の職務経歴書の書き方~採用視点で必要な7つのポイント~

質問:職務経歴書には過去の経歴をすべて書かなくてはいけませんか?

回答

職務経歴書は比較的自由なフォーマットなので、採用担当者にとってあなたの専門性や実績が分かりやすく書かれているものが望ましいです。直近の企業でかつアピールしたい専門性に絞って書くと良いでしょう。また時系列は履歴書とつじつまがあっていないといけません。要約だけでもよいので全企業書いておくことをおすすめします。

職務経歴書の書き方についてのまとめ

職務経歴書の差別化には以下の4点を意識しましょう。
・カバーレターを付ける
・専門性を絞り込み実績を書く
・実績を数値で書く
・重要なキーワードを盛り込む

また、採用側から見てNGなことは以下です。
・志望動機が分からない
・実績が書いていない
・なんの専門家かわからない
・長すぎる

職務経歴書はまずあなた自身を企業にプレゼンテーションする第一歩目です。採用担当者にあなたのことを知ってもらうことが目的だということを心がけましょう。転職エージェントなどプロフェッショナルな視点でアドバイスをもらうことで書類選考率をあげることができます。

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