「面接90分もあるけどどんな内容を聞かれるのか」「予定だった60分の面接が90分まで伸びた」など面接時間によって、内容が変わったり、面接の通過率が上がるのかといった質問をよく見かけます。
今回は筆者が採用面接官側および候補者側の経験から面接時間30/60/90分でどのように内容が変わるのか、面接時間の長さと通過率の関連について解説していきます。
面接ステージごと面接時間30分/60分/90分の内容
(一般的な面接ステージとそれぞれの内容)
1次面接
まずそもそも候補者の経験が募集したポジションに合っているかを見るため経歴やスキル的に問題ないかを見ることが多いのが一次面接です。
90分のパターン
- 企業紹介
- 自己紹介(面接官および候補者)
- 面接官からの質問(職務について)
- 候補者からの質問
- SPI
※60分が所属する部署の上司との面談、30分が人事面談となることもあります
60分のパターン
- 企業紹介
- 自己紹介(面接官および候補者)
- 面接官からの質問(職務について)
- 候補者からの質問
30分のパターン
- 自己紹介(面接官および候補者)
- 面接官からの質問(職務について)
- 候補者からの質問
2次面接
2次面接では候補者と企業とのマッチングを見るケースが多いです。「その人のキャリアにあっているか」「会社の文化とあっているか」を見極めるため人事との面談となることが多いです。
逆に1次面談で人事との面談も終えている場合は、2次が最終となり役員面接となることもあります。
60分のパターン(最も一般的)
- 自己紹介(面接官および候補者)
- 面接官からの質問
- 候補者からの質問
90分のパターン
上記60分のパターンに加えて1次面談で実施されなかった場合はここでSPIが入るケースや人事面談が別枠で設定されることがあります。
最終面接
1次、2次の面接で十分決まっているのでここでは比較的重役の人(役員や事業部長)による最終確認となる面接です。役員の方があなたのポジションへの期待値を話したり、候補者の人となりを理解して最終判断をするといった意味付けの面接になります。
ここではこれまでの経歴もそうですが、あなたのモチベーションやマインドセットを重視するケースが多いです。また、役員のスケジュールを抑えるのは難しいので、ほぼあなたを採用すると決まっている場合にこの面談が設定されるケースも多いです。
- 自己紹介(面接官および候補者)
- 役員からの質問
- 候補者からの質問
※一般的には60分ですが最終確認だけという意図の場合は30分で終わるケースもあります
面接時間は1次面接が最重要
一般に、面接はステージが進むにつれてより職位の高い人の面接になります。
1次面接で合う面接官は一番実務側に近い人で直属の上司である可能性もありますので、この人が一番あなたの実務レベル評価をしているといってよいでしょう。よって、ここであなたのアピールをしっかり行い、あわよくば雑談で盛り上がり雰囲気良く終わる形が望ましいです。
次のステージの面接官は一次面接の人の評価を受けて2次面接に臨みます。
1次面接の面接官のフィードバックが2次面接の面接官に共有されるので、印象が良い人は最初から信頼感が違います。
予定より面接時間が長い!こんな場合は通過率が上がる
相手方の質問で長くなる
これまでの経験について面接官からの質問が多いということは、もっと詳しく知りたいと思っている証拠です。(もちろん定型的に質問する面接官もいますが)
逆に、あなたに質問がない場合はあなたに興味がないとも言えます。
面接の質問は職務経歴書に記載されている内容に対してのことがほとんどです。職務経歴書には数字ベースで成果など記載しておき、面接官からの質問に対しては書ききれなかったプロセスを説明できるようにしておきましょう。
最終的にプロセスまで説明して納得すれば良い印象を残せたと言えます。
面接官があなたの状況に同調する
面接官が特に仕事上でのあなたの苦労や困難を話したことで、あなたの内容に同調するということは、何かしらの共感を得ているサインです。
そういった場合は、面接官に対して「〇〇さんも同じような状況をご経験されましたか?大変でしたね(笑)」「ということは〇〇さんは〇〇のご経験もされてますか?」などと共通分野で話を膨らませるようにしてみましょう。
面接は「どれだけ良い印象を残せたか」に左右される部分も大いにあります。つまり「この人と働きたいか」と思わせることです。
共感や同調してもらうと、すくなからずあなたに親近感を感じる要素の一つとなるので、その方面で話を広げていきましょう。
私もかつてマーケティングで同じような課題を抱えていた人との面接で、面接時間がじつに2時間に及んだこともあり、そこまでいくともう次のステップにいくのはほぼ決定的と言えます。
雑談で盛り上がる
履歴書に趣味や出身地など書いておくと意外とそこで話題をふられることがあります。大学時代にやっていたスポーツが共通点だったり、趣味、出身地、家族構成などを履歴書に書いておくと良いです。
相手にとっての印象は、じつは仕事だけではなく、他に共通点があり総合的に多くの親近感を得ることで最終的に印象に残ったりするからです。
面接時間が予定より短くなると通過確率は低くなるのか?
これは、どの程度時間が短縮されたかによります。1時間予定していた面接が45分程度で終わった場合、これは面接によっては良い候補者の場合でも十分ありえます。
私も採用面接官として良い候補者でも予定より短く終わることもあります。しかし、それが例えば1時間を予定していたのに15分程度で終わった場合、これは何かそもそも期待値とかなりずれがあったなど、これ以上話しても時間の無駄だと思われた可能性が高いです。
少し予定より早まった程度ではそこまで心配することはありません。
面接時間が予定長くなると面接通過率は高いのか?
候補者側での私の経験で言うと、断定はできませんが面接時間が予定より長くなると、短いときよりは通過率は間違えなく高くなります。
その際のポイントとして、長くなった理由とどういった話題で盛り上がったかが重要です。
- 仕事内容に対しての深掘り
- 趣味や雑談で盛り上がる
上記のような内容で盛り上がった場合は、良い方向でしょう。恐らく、何かしら共感されて盛り上がった場合は面接後にも手ごたえを感じるはずです。その手ごたえが、特に仕事で共感されたとか、面接官側が共通の話題で感情を見せたなら、手ごたえと感じても良いでしょう。
面接時間が長くなったときの「手ごたえ」は何か?
ずばりこれは「面接官側の反応」と「共感されるか」だと思います。
面接官がうんうん、うなずくようになればしめたものです。あなたの職務経歴などの納得している証拠でしょう。また、仕事上の苦労話(自分の立場的に苦労したこと)その分野でのあるあるなどを話して面接官が納得してくれた時も手ごたえと捉えて良いでしょう。
共感された場合は心理的に良い印象として残るものです。共通の話題があった場合には、仕事に関わらずその分野で話題を広げてみましょう。
まとめ
設定される面接時間は、企業や面接ステージによってまちまちです。90分の面接ではSPIが入ったり、特に技術職などでは経歴の詳細について深掘り質問が入ることがありますので、しっかりとプロセスを話せるようにしておく必要があります。
また、予定より面接時間が長くなり、かつ手ごたえと言えるのは以下のようなケースです
- 職務経歴についてつっこんだ質問が多かったが最終的に納得させた
- 共通の話題などで面接官が感情を見せる場面があった
- 趣味や出身地などの共通の話題で盛り上がった
面接での会話のきっかけは、提出した職務経歴書や履歴書がベースとなるので、面接での質問を想定し、面接通過率を上げられるよう抜かりなく準備をしておきましょう。
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