「自分もそろそろ転職した方が良いのかも」「他の人はどういうきっかけで転職してるんだろう?」「こんな理由で転職して良いのか」他人の転職のきっかけや退職理由を知りたくなることは不思議ではありません。
今回の記事では年代別、男女別によくある転職理由について紹介していきます。あなた自身の状況に近い状況と照らし合わせて検討の参考になれば幸いです。
転職を考えるきっかけについての事実データ(全年代・多い順)
ここからは転職理由の多い順について色々な切り口で見ていきたいと思います。まずは転職者の退職理由として多いものを全年代で見た時のデータになります。
- 労働条件(賃金以外)がよくなかったから(28.2%)
- 満足のいく仕事内容でなかったから(26.0%)
- 賃金が低かったから(23.8%)
- 会社の将来に不安を感じたから(23.3%)
- 人間関係がうまくいかなかったから(23.0%)
トップ3には「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」と「賃金が低かったから」といった労働条件に関する理由が2つ入っています。
「労働条件(賃金以外)がよくなかった」というのは、残業や休日出勤などの環境が悪いことやワークライフバランスを維持できないことを示していますが、これは全年代共通して労働条件に対しての不満を持っている人が多いということが読み取れます。
また、5番目に入っている「人間関係がうまくいかなかったから」という理由は特に上司との関係が悪いことや同僚とのコミュニケーションが取れないといった内容ですが、全年代通して非常に多い退職理由の一つです。
20代に多い転職を考えるきっかけについて
ここからは世代別に退職理由のデータを見ていきます。まずは20代からです。
- 人間関係がうまくいかなかったから(30.4%)
- 満足のいく仕事内容でなかったから(28.3%)
- 賃金が低かったから(27.6%)
- いろいろな会社で経験を積みたいから(24.3%)
- 会社の将来に不安を感じたから(24.0%)
「人間関係がうまくいかなかったから」という理由が1位となっています。20代は社会人経験も浅く、今までの学生時代までの常識を一新して社会人として適応していかなければいけない時期でもあります。その転換期において、上司や周りの先輩社員と摩擦が起きることはしばしばあります。そういった事象が反映されている可能性はあるでしょう。
また、2番目「満足のいく仕事内容でなかったから」という理由は、数年社会人として働き結果的に仕事の満足度が低いので20代のうちに違う仕事や職場に転職しておこうという意識の表れかもしれません。
20代らしい理由としては4位に挙がっている「いろいろな会社で経験を積みたいから」でしょう。経験値を積むために転職をするという、この中では唯一の前向きな退職理由と言えるのではないでしょうか。
30代に多い転職を考えるきっかけについて
続いて30代の転職理由についてみていきます。(※グラフは上記20代と同様のデータです)
- 労働条件(賃金以外)がよくなかったから(31.3%)
- 会社の将来に不安を感じたから(27.1%)
- 賃金が低かったから(24.2%)
- 満足のいく仕事内容でなかったから(22.1%)
- 他に良い仕事があったから(18.5%)
30代転職者の退職理由1位は「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」になっています。30代は結婚して家庭を持つ年代、中には小さなお子さんがいる家庭も多くなる年代ですから、上位にきても不思議はないでしょう。
また、2位の「会社の将来に不安を感じたから」3位「賃金が低かったから」という理由も挙がっていることから、家庭を中心として、労働条件のより良いところに転職したい、あるいは給与条件の良い会社に転職したいといった希望が見え隠れする結果となっています。
40代に多い転職を考えるきっかけについて
次に40代の転職者に多い退職理由を見ていきます。 (※グラフは上記20代30代と同様のデータです)
- 労働条件(賃金以外)がよくなかったから(29.2%)
- 満足のいく仕事内容でなかったから(25.0%)
- 賃金が低かったから(22.8%)
- 会社の将来に不安を感じたから(21.5%)
- 人間関係がうまくいかなかったから(20.8%)
30代に引き続き「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」という理由がトップにきています。これは、30代でもあったように40代でお子さんもいる家庭で家族の時間を増やしたいといった意図が想像されます。
また、3位に挙がっている賃金が低かったからというのも様々な子供の学費や生活費や将来を見据えたうえでの転職ということもあるでしょう。
少し意外だと思うのが、2位にきている満足のいく仕事内容でなかったからという理由です。これは40代で管理職にステップアップするような転職の動機ということかもしれません。
男女別に見た転職を考えるきっかけ(男性編)
次に男女別に退職理由を見ていきたいと思います。まずは男性から見ていきましょう。
- 満足のいく仕事内容でなかったから(28.4%)
- 労働条件(賃金以外)がよくなかったから(28.3%)
- 会社の将来に不安を感じたから(27.5%)
- 賃金が低かったから(25.3%)
- 人間関係がうまくいかなかったから(21.1)
データを見てわかるように、1位〜4位までの理由がそこまで差が開くことがなくランキングしていることが特徴的です。
また、5位の「人間関係がうまくいかなかったから」という理由も21.1%と比較的高い比率です。
男女別に見た転職を考えるきっかけ(女性編)
次に女性の退職理由に関しては以下のようになっています。
- 労働条件(賃金以外)がよくなかったから(28.2%)
- 人間関係がうまくいかなかったから(25.4%)
- 満足のいく仕事内容でなかったから(22.8%)
- 賃金が低かったから(21.8%)
- 会社の将来に不安を感じたから(17.8%)
「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」「人間関係がうまくいかなかったから」の理由が1位2位を占めています。
就労環境や人間関係など肉体的にもメンタル的にも負荷のかかることは理由の上位に挙がってきています。
第三者に転職を考えるきっかけについて相談してみる
あなたが転職を検討し始めて、転職するべきかどうかに自信がないときは、できる限り多くの人に相談してみることをお勧めします。
一番身近にいる家族に相談することもそうですが、客観性をもった第三者にアドバイスをもらうこともお勧めします。
家族やパートナーに相談
当然あなたの一番身近にいる人ですので、あなたの性格、状況を理解した立ち位置で率直な意見がもらえるでしょう。
特にお子さんがいるご家庭などは家族の理解ありきで転職することは当然だと思います。まずは転職したくなったきっかけから話してみて、他の選択肢も含め相談すると良いでしょう。
身近な友人に相談
身近な友人に相談するのはやはりあなたのことを客観性をもって見れるうえ、あなたの性格についても理解している可能性があるからです。
こういった友人は少ないかもしれませんが、数少ないあなたのことをよく知っていて客観性もある人です。ぜひ相談してみてください。
転職エージェントに相談
転職エージェントは転職のプロです。多くの転職希望者を見てきたプロがアドバイスをくれるでしょう。今本当に転職をするべきか、それともとどまるのか、あるいはお勧めの仕事があれば動いた方が良いか、といったアドバイスをくれるでしょう。
転職エージェントは属人的な面もあるので、良いコンサルタントに出会うために複数エージェントに登録してみることもお勧めします。良い出会いはあなたのキャリアに大きなチャンスを持ってきてくれることもあります。
複数エージェントの利用方法はこちらでも詳細を紹介しています→「転職活動で複数の転職エージェントを使う際のメリット・デメリット、注意点など」
まとめ
転職者の退職理由を一通り挙げてきましたが、あなたにはあなたの理由が当然あるでしょう。ネガティブな転職理由で本当に転職した方がいいか自信がないときには、客観的なアドバイスをもらってみましょう。
そして何より大事なのは中長期で見たときに必要な転職なのかどうか目的を明らかにしたうえで転職活動に臨むことです。
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