キャリアデザイン

25歳の転職事例と転職パターン別成功のポイント

キャリア初期

「数年やっている仕事をこのままやっていって良いのだろうか?」「いまのうちにもっとやりがいのある仕事に転職がしたいけど、もう遅いのだろうか?」25歳前後であれば、このようにキャリアの途中、一度立ち止まって考えることは当然あります。

かく言う私も25歳で一度全く違う業種に変更した経験がありますが、今振り返るとその時決断してよかったと思っています。この記事では実際に25歳で転職した人が転職してどうだったか、どういったポイントに気を付ければよいかについて書いています。悔いのないようなキャリアを形成する一助となれば幸いです。

25歳という年齢はどういう年齢か?

結婚や結婚を意識し始める年齢

比較的早い人は25歳で結婚、そうでなくともそこに向けて何かしらの準備を始める人も多いことでしょう。結婚して家庭を最優先で考える人にとってはそれに伴い転職も検討するということは一般的なことです。

数年の就労経験がある年齢

大卒、専門卒で働き始めた方は数年の数年の就業経験がありますので、そこからさらに経験を深掘りしたいという人はキャリアアップ転職を考える年代でもおかしくありません。あるいはこれまでの職業が自分にはフィットしなかったから、もっと興味の出る仕事に就きたい、とキャリアチェンジを考える層も一定数いることでしょう。

第二新卒に値する年齢

25歳は、大学院を卒業してから就業を始める、あるいは、一定の留学などの経験をしたあとに就職活動を始めるいわば”第二新卒”と言われる層もいる世代です。

25歳で実際に転職した人の転職理由(男女別)

厚生労働省令和3年転職者実態調査によると、25歳〜29歳(男女別)が前職を辞めた理由1位〜3位は以下のようになっています。

25~29歳退職理由

男性の結果:

1位「給与等収入が少なかった」14.8%

2位「仕事の内容に興味を持てなかった」10.1%

3位「職場の人間関係が好ましくなかった」7.9%

(考察):1位が示すとおり、25歳や20代後半にとって1位になっている「給与等収入が少なかった」という点については、結婚や家庭を持つことを意識し始め現実的に生活を考えるようになり、転職したケースが考えられます。また、数年続けた仕事が自分がやりたいことではなかったり、もっと充足感を求め違う仕事に転職したいと考える層も一定いることの表れと言えるでしょう。

女性の結果:

1位「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」14.8%

2位「結婚」10.0%

3位「職場の人間関係が好ましくなかった」7.9%

(考察):女性のこの年代で象徴的なのが2位にあがっている「結婚」です。結婚を機に退職する層が一定いることを示しています。また、2位に挙がった「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」に関しても、将来結婚や家庭を持つにあたってワークライフバランスを改善すべく転職した人も多かったのではないかと想像できます。

25歳で転職した人の転職後の給与変化

厚生労働省の行った調査によると25歳〜29歳の転職の際の給与増減傾向は以下となっています。

25~29歳転職後給与変化

1位「1割以上3割未満増加」23.6%

2位「変わらない」20.1%

3位「1割以上3割未満減少」19.7%

(参照元:厚労省令和2年転職者実態調査)

全体としては46.2%が増加傾向、33%が減少傾向となっていますので相対的には転職後、給与が増加している層が多くなります。

一方で、1割以上3割未満減少という層が19.7%近くいることを見ると20代のうちに業種や職種を変更しておいた未経験層が一定数含有されているのではないかと想定されます。

25歳で転職した人の転職後の労働条件変化

労働条件の変化についてはどうでしょうか。以下が転職による労働時間変化の上位を占める変化となっています。

25~29歳転職後労働条件変化

1位「変わらない」31.3%

2位「3割以上減少」15.2%

3位「1割以上3割未満減少」14.2%

(厚労省令和2年転職者実態調査参考)

こちらは「変わらない」という結果が圧倒的に高いですが、全体として見たときに増加傾向の層が25.7%、減少傾向が42.6%となっており、全体として半数近くが労働時間が減少したという結果になっています。

25歳で転職する際に期待されること

同じ職種へのキャリアアップ場合

同じ職種への転職の場合は経験者として見られるため、ある程度即戦力として見られると同時にポテンシャルも見られることとなります。

ポテンシャルが高いかどうかをどう判断するかについては、過去に何かの経験で結果を出したことがあるかどうかを見られます。

ここに関しては現職や直近の職場での業務実績でも良いでしょうし、まだ若いので過去の学業や部活動での実績を話すことも有効です。実績までに辿ったプロセスを話すことが大切です。

また、あなたが近い将来、3年後、5年後の目標をどこに置いているかも見られるでしょう。人間やはり高い目標を持てば持つほどモチベーションも比例し、吸収も早いからです。

未経験職種への転職

未経験職種への転職では、採用者側は主にポテンシャルを重視します。

その人がやりたい新しい職種が、過去の経験や候補者の強みと紐づいているか。動機が過去の経験と結びついているのか。この辺をメインで見られます。

また、当然ながら未経験分野にチャレンジしたいという動機付けがどの程度高いのか熱意も見られます。

第二新卒の場合

第二新卒の場合は、社会人経験がないので、アルバイト経験や学生時代のサークル活動や部活動経験での実績が見られます。

パターン別25歳での転職に成功する方法

道のり

転職の目的を明確にする

これは、状況に関わらず転職をする人誰にも当てはまることですが、転職する目的を明確にすることです。中長期の目線をもって目的を考えると、今、本当に目的とするべきことが見えてきます。

25歳は特に、結婚を視野に入れる人も増えてくる年代ですが、その際家庭と仕事を別々に切り離して考えてはいけません。あくまで家庭を持ったうえで仕事を続ける両面に自分の役割がありますので、両方の役割を果たせるような仕事環境に就く必要があります。

結婚相手やパートナーがいる場合には十分にそれぞれの役割について会話を重ねたうえで、今後のキャリアの展望についても考えるべきでしょう。

キャリアアップ転職する場合

建設的な転職理由を考える

キャリアアップ転職の場合は建設的な転職理由にすると良いでしょう。例えば「現職でAという経験を積んだから、更にBという経験を積みたくなった。」といった主体的にキャリアを歩んでいる印象を与えることは面接官にとって好印象です。

プロセスと実績を数字で話す

実績を話すのに良い手法STARメソッドという手法があります。状況に基づいて説明できるように準備しておけばきちんとプロセスを持っている人だという印象を残せます。何か実績を上げるプロセスを持っている人、持っていない人ではずいぶんと評価に差が出ますので、このメソッドで説明できるようにしておきましょう。

S (Situation):その時の状況がどうだったか

T (Task):その時の課題は何か

A (Action):課題に対してどういう行動を取ったか

R (Result):その結果がどうだったか

未経験分野への転職をする場合

ポテンシャルの高さをアピールする

25歳は年齢的にもまだまだポテンシャルを見てもらえる時期です。あなたの熱意、向上心が見られます。新しい業種や職種に対しての興味を示すようなこと(資格や個人で何か実績があればそれでも良いでしょう。)

また、前職で新しい仕事を身に着け実績をつけるまでのプロセスがあることもアピールできれば十分なポテンシャルと見てくれる企業もあります。

ソフトスキルをアピールする

コミュニケーションスキルや協調性をアピールしておくと、未経験であってもうまくやっていく人だという印象を残すことができるでしょう。プロジェクトを円滑に進めた実績や、社内調整に成功した経緯があれば職務経歴書に盛り込んでおくと良いです。

また、面接官にコミュニケーション能力の高さを自己PRなどを入念に準備してアピールすることも可能です。

ワークライフバランスを改善するために転職する場合

転職を検討する会社の内情を知っている人に聞いてみましょう。中には内情が見えにくい会社だったり、平均的にはワークライフバランスが保てる会社ですが、その部署が局所的に残業が多い会社だったりすることもあります。間違いなくクリーンなワーキングポリシーを持った会社だということを内情を知る転職エージェントだったり、あるいは、面接の際に人事やその部署に所属する人に確認しましょう。オンラインの会社の評判が分かるサイトなどでも確認できる場合があります。

ネガティブな転職理由となってしまう場合は、転職以外に、異動願いなどで現職の社内で解決する方法がないかも検討してみましょう。

ライフスタイルの変わる女性の場合 

結婚を機に転職する際には、産休にはいることも考え、女性にとって福利厚生の手厚い会社を選びましょう。

その際、自分で転職先をリサーチすることも良いですが、女性の転職に強い転職エージェントが存在しますので、登録してキャリアコンサルタントに相談してみることをおすすめします。

25歳で転職が2回以上の人が気をつけること

25歳で転職回数が2回以上になってしまった人は、自分の根本的な価値観や強みとはかけ離れている仕事をしていなかったか考えてみましょう。

特に、価値観に関しては自分もはっきりと認識していないケースも多いので一度紙に洗い出してみることをお勧めします。

また、過去の退職理由を振り返ってみて自分の価値観、さらには強みと照らし合わせてみると良いでしょう。特に、強みには自分が得意な人のタイプや、働き方なども含まれます。自分にマッチしているか非常に重要な要素ですので考えてみましょう。

自分との対話、そして転職エージェントなどの客観的な意見も取り入れて転職活動に臨むことでキャリアの軌道修正を図っていきます。

自分の価値観、強み、適性について改めて考えてみる

自分が力を発揮していたと思う時期について考えてみましょう。何をしていて、誰と働いていたでしょうか?その時の環境を思い出し、仕事だとしたらどういった環境があてはまるか何パターンか考えてみましょう。

自分自身の働きやすい環境を改めて考える

例えば、スタートアップ段階の企業は日々の業務量は多く忙しいですが比較的若い人で形成されている会社が多いので若い人とのフラットなコミュニケーションが多くなります。

それとは対照的に大企業では年齢層も高くルールが徹底されているところが多いです。自分の意見が通るまでに多くの人の承認作業などが必要になります。着実に仕事を進めていきたいという人には好いかもしれませんが、どんどん仕事を推進していきたいという人にとっては息苦しくなるかもしれません。

このように企業の環境が自分の適性とマッチしているかを考えることが大切です。

転職のプロに相談する

パートナー

自分自身と対話することも大事ですが、客観的な意見も取り入れてみることも重要です。転職エージェントに登録してキャリアコンサルタントに事情を説明し、相談に乗ってもらいましょう。

ここでのポイントは自分と相性の良いコンサルタントに相談することです。そのようなコンサルタントに出会うために複数の転職エージェントに登録することをお勧めします。複数のエージェントの活用方法についてはこちらに詳しく書いてあります→「転職活動で複数の転職エージェントを使う際のメリット・デメリット、注意点など

まとめ

25歳という年齢は社会人経験もありながら、まだキャリアを未経験分野に変更することも可能な年齢です、かつ結婚して家庭を持つことを考え始める時期でもあります。さらには第二新卒と言われる時期でもあります。

大事なことは何を優先順位にするか、自分が大事にする価値観を明らかにすることです。そのうえで最終的にどのようなキャリアや人生を送りたいのかを考え、しっかりと目的意識をもった転職活動を計画的に行いましょう。

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