転職ノウハウ

転職を繰り返す「転職癖」は病気なのか?3つの原因と5つの予防策

転々とする

転職しまうことは病気なのか、あるいは転職癖は特定の病気と関連があるのでしょうか?

結論から言うと性格のケースと病気(に陥っている)のケースも両方あります。またミスマッチの会社にばかり行き転職を繰り返してしまう人もいます。

転職することは悪いことではありませんが、必要以上に転職することはキャリアにとって不利になります。この記事では転職してしまう理由と、それを防ぐ方法について書いています。本記事を読んで、目的意識に沿った意味のある転職ができる方法を理解してもらえれば幸いです。

転職を繰り返す3つの原因について

転職を数年単位ですることはもはや欧米などでは一般的なことですが、あまりに短期間で繰り返す人には病気になっている可能性もあります。主な原因となるのは以下3パターン考えられます。

  1. メンタル面の不調(うつ病などの精神的疾患の可能性)
  2. 性格的な問題
  3. 仕事や会社のミスマッチ

それぞれの場合の特徴について見ていきましょう。

1.メンタル面の不調で転職を繰り返す人の特徴

転職を繰り返す人の中には、非常に対人関係ストレスに弱い人が一定数います。人と働くことに計り知れないストレスを感じていて、我慢する中で、結果的にうつ病などの精神的疾患を患ってしまってしまうこともあります。

しかし転職してもまた次の職場では新しい人間関係を構築しなければならず更なるストレスを感じ悪循環に陥ります。

また、生真面目で完ぺき主義の人なども自分を責めすぎてしまい、強迫観念に駆られたり、不安症になる人もいます。

以下はメンタル面が不調な人が行いがちな行動です。

  • 朝出社できない
  • 体調を崩しがち
  • 人間関係構築ができない
  • 感情のコントロールができない

この辺が当てはまるな、と思う人は違うとしても心の病になる予防をするという意味でも一度専門医に見てもらいましょう。一度発症すると治りにくい病気もあるので、早めに対策をしておきましょう。

2.性格的な問題で転職を繰り返すの人の特徴

メンタル的に不安定なパターンとは別に性格的に転職を繰り返してしまう人もいます。そういった人々の特徴を上げてみました。

もしあなたが転職を繰り返してしまうのであれば当てはまっている可能性もあります。改善の余地があるものは取り入れてみましょう。

人間関係構築ができない

 コミュニケーション下手な「内向的」な人は人間関係構築が難しく、他人といると疲れてしまいます。このような人はそもそも多くの人と接しない職種や職場環境を選ぶことにより改善できます。苦手なことより強みに注力し、内向的であっても内向的だからこそできる仕事を選ぶべきです。ITエンジニアやデータ分析家など今の時代には内向的な人に適性のある仕事が多くあります。

プライドが高い

プライドが高い人は学歴が高かったり、実際に仕事が早くて優秀な人も多くいます。このような人は「自分はこれだけ仕事で実績を上げているのに評価されない」という心境になりがちです。

そういった人は、そもそも評価の透明性が高い企業に所属することをお勧めします。

ストレスのはけ口がない

ヨガ

仕事以外に趣味がないとストレスを解消することができず抱え込んでしまいます。仕事以外に趣味を持ったりプライベートを充実させることで心身共に良い状態を保つことができます。

まずは仕事だけのことを考えてしまう状況から脱しましょう。

承認欲求が強い

承認欲求が強い人が転職してしまう理由はこういった心境が背景にあるからです。

「これだけ仕事を頑張っているのになぜ誰も認めてくれないのか」このような人は一時的に頑張り屋なのですが、マネージャーが都度承認行為をしなければどんどん孤立していってしまいます。

根本的な問題ということもあるので、自分自身を肯定しながら仕事をすることで少しは緩和します。タスク管理で自分が前進していることが確実に見える方法などで自己肯定感は養えます

仕事が早くて飽き性

このタイプは傾向として、一時的にモチベーションが上がり仕事も早く優秀なのですが、仕事が長続きしない人が多いです。

飽き性で落ち着きのない人の傾向として、中長期での目標設定が苦手な人が多い傾向があります。これができていないと今いる職場にいる目的を忘れてしまい、目先のタスクをこなすことで近視眼的な視点でしか物事をとらえることができず、飽きてしまうのです。

大きな目標の中で今やっていることを自分自身が理解したうえでやっている、という状態を作ることが理想的です。キャリアゴールを見直し、転職の目的、今の会社にいる目的を把握しておくことが必要です。

3.仕事や職場が根本的にミスマッチとなっている人

仕事や職場環境が合っていない人は、同じことを繰り返しまたミスマッチの環境に行ってしまいます。悪循環となっているのです。

仕事内容が根本的に自分の適性にあっていない

自分の強みや適性には合わない仕事内容の人の特徴として、責任感がないということが挙げられます。主体性を発揮して仕事をしている人というのは自分の仕事に責任を持ち、細部にまでこだわりがありますが、適していない仕事をやっている人は正反対になることが多いです。

職場のカルチャーが自分に合わない

カルチャーが合っていないと常に会社の中で疎外感を感じてしまいます。ストレスも多く、本来の能力を発揮できないこともあります。それくらい会社のカルチャーフィットは大事です。

根本的な原因として会社選びをする際に問題がある可能性があり、自分に合った社風を理解せずに会社を選んでしまっていたり、会社選びを報酬条件だけ、などで選んでしまっているケースもあります。どちらがあっていなくても長いキャリアでは非常にストレスの多くなり、結果的に転職を繰り返してしまうという悪循環に陥ります。

転職を繰り返さなくなる5つのポイント

心身ともに健康であるのに、転職を繰り返してしまう人や、就労環境が悪い会社に行くことを繰り返してしまう人には転職癖を改める方法があります。

1.自己分析を行う

自分の得意なこと苦手なことを棚卸。ほんとにやるべき仕事なのかどうかを再認識。ここでのポイントは、コアスキル以外の部分で環境やどんなタイプの人が得意で、どういった働き方がしたいのかまで自分の適性を洗い出すことです。これにより選ぶ会社の目線を徹底的に自分にあった会社によせていくことができます。

2.キャリアゴールを確認

自分自身の自己分析によって、最終的になりたい姿を描き、キャリアゴールを明確にしましょう。その中で今どの地点にいて、次の転職の目的(あるいは現職)が何かを再認識します。基本的にはその目的を達成しない限りは転職はしない心構えが必要です。

3.会社とのカルチャーフィットを優先する

こちらも自己分析で再認識した自分自身の適性をもとに、どういった会社が理想的な職場なのかをできれば言語化して考えてみましょう。その言語化した内容は実際に転職する際に、転職活動のパートナーとなる転職エージェントに共有するとそれにそった企業を紹介してくれるでしょう。

4.会社の環境を確認する

会社の就労環境が悪くて転職を繰り返してしまう人は「早く辞めたい→焦って転職してまた就労環境の悪い場所に転職」という悪循環に陥ってしまっている可能性もあります。

今はブラック企業の噂はSNSや企業の情報サイトでもある程度は情報が集めれますので事前にしっかり情報収集をしましょう。また、転職の際に転職エージェントを使い、会社の内部事情に詳しいコンサルタントに就労環境を事前に確認することもできます。

あらゆる手段を使って、実際の環境は必ずチェックしておきましょう。

5.プライベートを充実させる

カメラ

仕事をしている自分もプライベートの自分も別々の人間ではなく、同じ一人の人間です。プライベートを充実させることは、仕事にも良い影響を与えることができます。

フィットネスでリフレッシュしたり、趣味を持ち休日に楽しみを持つことでモチベーションも上がり、結果的に仕事のパフォーマンスも上がります。

転職回数が多い人を受け入れてくれる会社は?

現代では比較的転職が一般的になってきたので、転職回数の多さも受け入れてくれるところが増えてきています。以下にそのような会社を挙げてみました。

ジョブ型雇用のキャリア採用を行っている会社に行く

最近では、伝統的な企業でも「ジョブ型」枠を設けて採用を行っている会社も増えてきています。そのような会社では転職目的に全体のキャリアとの整合性があれば受け入れてくれる企業も多いです。自分の専門性を打ち出した経歴書を作り、一つ一つの転職目的を明確にして臨めば良いでしょう。

外資系企業に行く

外資系の転職市場では、転職を数年単位ですることは極めて一般的です。

多い人ではキャリアで10回以上転職している人も珍しくありません。英語が必要になる外資系も当然多いですが、読み書きレベルでも問題ない会社もあります。ITエンジニアなどの職種では英語が必要ないケースもあるくらいです。

業界として転職回数が多いことが一般的な業界に行く

例えば私のデジタル系のマーケティングやIT系のエンジニアなどは転職回数が多少多くとも業界的には一般的です。それよりニーズもありますので、少々の転職の多さは気にすることはありません。

※転職が多い人はこちらの記事もご参考ください→「転職回数の多さを不利にしない4つの方法

まとめ

終身雇用、年功序列という制度が崩れ始めてから政府がジョブ型雇用を推進するようになりました。間違いなく転職は以前より一般的になっていますし、これからもその傾向は続くでしょう。

転職することは回数が多い人もいます。しかしながらあまりにも短いスパンで転職を繰り返してしまう人は一度自分自身のキャリアゴールを再確認したうえで次の会社を選ぶ目的とその目的を実現できる会社を選んだほうが良いでしょう。

長いキャリアを歩んでいると隣の芝は青く見えることもありますし、給料が良い会社には誘惑もされることもあります。しかし中長期でのキャリアを考えればおのずと今とるべき答えは見えてくるはずです。