転職とキャリア構築

転職回数が多くても採用される人・されない人の違い!転職回数の多さを不利にしない4つの方法

紆余曲折

正当な理由があって転職してきたけども、転職回数が多くネガティブな見方をされてしまうのではないか?と思っている人もいると思います。私自身そう思っていた時期があり転職がおっくうになった時期がありましたが、最初そう感じてから何度も転職をすることができています。

じつは転職回数というのは、内容によっては、ポジティブな側面を見せることができます。

大事なことは、全体のキャリアとしての一貫性と転職の目的を明確にすることです。これらがないと、すぐに飽きて転職する忍耐力のない人だとみなされたり、行き当たりばったりに転職しているとみなされる。そのための入り口はまず自分の職務経歴書を見直し、それぞれに共通する一貫性を探し、それに沿った経歴書にすることです。

企業から見た転職回数の多い人に対する見解は共通しています。そこを理解し、ポジティブに転換していきましょう。

転職回数が多くても採用される人はどんな人?

まず、事実として「転職回数が多くても転職できる人」「転職回数が多くて転職できない人」がいる事実を理解しましょう。転職回数が多くて、そこで書類が通らない人もいれば、30代で10回転職していてもどんどん企業からのオファーがある人もいます。この人たちはどう違うのかを実際の採用側の目線から見てみます。

転職回数が多くて採用したくない人の特徴

これまでの転職理由が目的があいまい

目的があいまいで転職してきた人は、例えそれがヘッドハントであったとしても、主体性を持っていない人だとみなされてしまいます。ほとんどの採用者は、自分自身のキャリアは自分で作っていくという気概を持った人に好印象を持ちます。

同じネガティブ要因による転職を何度もしている

例えば、上司があわなかったという理由で一度転職し、次の職場は外部の委託先に問題があった、という理由で転職した場合「この人は何かコミュニケーションに問題がある人だな。」と捉えられかねません。

自分以外の環境のせいにして転職している

「周りの人に協調性がなかったから自分の力を発揮できなかった。」「大幅な組織改編があり、社内が混乱していたので不安を感じて転職した。」といった具合に、自分以外の環境のせいで転職したことを理由にするのは、適応力や柔軟性の欠如を暗に示しているようなものです。あくまで目的があり、主体性をもって転職をしたことを話しましょう。

転職回数が多くても欲しい人の特徴

採用したい

これは、私自身がこれまで採用活動をしていく中で「この人は何度も転職してるけどぜひ来てほしい!」と思う人の基準でもあります。それは2つあります。①今まで経験してきた内容が当社に生かせる ②当社に入る目的が明確 です。

この2つがきちんとした人は実際に入社したうえでも高いパフォーマンスを発揮してくれる可能性が高いので好印象になります。特に②が会社の方向性と合致している場合はベストマッチとなります。

転職回数が多くてもポジティブに見せる4つの方法

1.キャリアゴールから逆算し一貫性をもたせる

キャリアゴールから逆算して、それぞれの企業に行く必要があった。つまり「点と点をつなぎ」線にしてみましょう。一例として、最終的に新規事業創出したい人がいたとします。この人は「企画+営業+プロジェクトマネージ の経験が必要だったからそれぞれが経験できる会社に順番に転職した。」といった具合です。点と点をつなぐのは、最初から意図していたものではなくとも、結果的につながったということでも良いでしょう。大事なことは一見ちぐはぐに見える異業界や職種の経験をつなげることです。

2.自分のやりたいことをベースに一貫性を作る

職種や業界を超えて共通する 「ホスピタリティ」「世界進出する企業を〇〇の分野から応援する」「お客様の体験を向上したい」など自分のそれぞれの経験を共通する「やりたいこと」で横断的に一貫性を作ることです。

3.自分の強みをベースに一貫性を作る

例)新規営業→ プロジェクトマネージメント →新規事業開発 をそれぞれ経験したい人がいたとします。この方の経験は「0を1にする創出能力」で一貫性を持たせることができます。そのほかにも「人とのコミュニケーションを武器に事業創出を可能にしてきた」といえるかもしれません。このように今まで自分が経験してきた仕事を振り返り、共通に生かしてきた自分の強みを考えて一貫性を作りましょう。

4.ストーリでつなげる

「Aという仕事に出会いやりがいを見出し、もっとAがやりたいから実現できるB社へ転職した。B社では想像通り〇ができて結果も出せた。さらにB社で発見したCという仕事もやりたいからそれができる環境のC社に行く必要があった。」自分のキャリアをあなたという主人公が中心にストーリー展開していくイメージです。人はほかの人のストーリーに興味があります。ストーリー仕立てにすることで印象付けることができるようにもなります。

職務経歴書を作りこむ

Resume

上記方法で、自分なりのストーリーでこれまでのキャリアをつなぐことができたら、それを職務経歴書に表現してみましょう。

その際、まず一番最初に書く内容(表紙となる部分)はあなたのキャリアの概要とその会社の志望動機です。これはカバーレターと呼ばれ、忙しい採用担当者が一目見てあなたは何ができるか、どういったモチベーションで応募してきているかが一目見てわかる内容にしておく必要があります。

具体的には以下2つの内容をカバーレターに入れておきます。

1. 何ができる人か

概要を1枚目の1番上に書き、一貫してやってきた内容を抜粋し、わかりやすくまとめます。

2. 志望動機

自分に何ができるか、その経験から次の会社で貢献したい理由(あるいは経験を積みたい)という志望動機をできる限り明確に記載します。ある意味一番重要といってもよい部分ですので入念に考えましょう。

転職回数の多さは年代別にどう見られるか?

双眼鏡

20代

一般的に転職回数が多いと見られる回数=3回以上 20代は自分自身の可能性を探る期間でもあるので自分自身の仕事への興味をベースに仕事を探す人も多いので珍しいことではありません。仕事への探求心をもって主体的に動いていることが伝われば回数が多くても大きな問題にはならないでしょう。

30代 

一般的に転職回数が多いと見られる回数=5回以上 30代はライフイベントや家庭の事情でやむを得ず転職する必要が出てくる年代です。その辺に関しては面接する側も理解を示すことが多いでしょう。

40代

キャリアも長くなる年代なので、回数というより各社における在籍期間を見る傾向が強いです。「3年以上在籍しているか」「当初の目的を果たしたうえで次の会社に移っているか」採用担当者はこの辺を中心に見ますが、あくまで一般的な話なので、キャリアの一貫性や目的がしっかりしていれば大きな問題とはならないでしょう。

まとめ

転職回数の多さは回数だけ見るとたしかに忍耐のない人だったり、あきらめやすい人に見える可能性はあります。しかし、それらをつなぐストーリーや目的があればむしろ面接官に好印象を与えることができます。まずは自分のキャリアを棚卸してみて、それらの経験をつなぐ一貫性やストーリーを少し抽象化して考えてみましょう。思いもよらない線になることがあるかもしれません。